第6話

不意を突かれた。


新一は自分が一瞬体を硬直させたことがわかった。

「なんですかそれ。」

新一は自分の笑いが引きつっていることはわかっていたが、それでもしらを切るほかなかった。

「私、能力者が分かるの。オーラっていうのかな。色で。」

朋子は気にせずに続ける。

「あなた、淡いパステルブルーが出てるわ。強い能力じゃないけど、能力者なのはすぐにわかった。」

「何の能力かはわからないんだけど、それが私の能力。あなた鍵開けるときもずっと扉を見てるんだもの。それも凝視。ちょっとずつ目を動かしながらね。指先の感触を確かめたり、聴診器で音を聞いたりする間も。ポーズなんでしょ、あれ。実際、扉がないみたいに見つめてたわ。」


新一は黙って聞くしかなかった。

「それで思ったの。あ、この人中が見えてるんだって。」

「どのくらい見えるの?ひょっとして私、ハダカ?」

新一はあきらめた。少し笑った後答えた。

「残念だけど、服は透けない。」

朋子は声を出して笑った。

勝田が不思議そうな顔で戻ってきた。

「もう一つの気になることってなんだ?」

新一は真剣な顔で勝田を見た。

「ダイアルも新品に。」

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