明るく楽しいだけが青春じゃない。これもまた一つの青春の形


 物語において明るく頼れる主人公は確かに魅力的でしょう。しかしそれは見ている側の『願望』が含まれているのではないでしょうか?


 大半の学生は何処にでもいる様な事勿れ主義に徹している筈。それは自分が厄介に巻き込まれたくないとか、色々と面倒だという理由があるから。

 この物語の主人公はそんな普通の存在でありながら『自分のできる範囲のやり方』で行動を起こす……謂わばモブキャラの奮起の物語です。正直、見ていて共感しました。
 ひねくれていながらもしっかりと己の内には反骨精神もあり、少ないながらも友人も居る。これこそがリアルであり、またモブ=どこにでもいる存在だと思います。


 解決方法もまた今時のリアル……しかし、憎めない主人公。これもまた青春の物語でしょう。

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