　昨日からカツオとの消費バトルが始まった。

　食べきるか、腐敗するかの勝負である。

　そんな俺は、配達員さんからカツオを生姜焼きにしても美味しいと教わったので、朝から生姜焼きである。

　それと味噌汁。

　流石に味噌汁にカツオを入れられる気分じゃない。

　朝食を作り上げると同時にインターフォンが鳴った。

　本日も６時３０分丁度である。

「おはようございます。今日のログインボーナスはクヌギです」

　１メートルくらいの樹木がログインボーナスらしい。

「配達員さんこれ……植木ですよね？」

「植木じゃないです」

「じゃあ、なんですか？」

「クヌギです」

　傍から見たらコントでもやっているかのように見られるのだろうか。

　そして配達員さんは俺の部屋を植物園にでもするつもりなのだろうか。

「配達員さんは余ったカツオの部位どうしましたか？」

「酒盗にしました」

　俺はこのとき酒盗という言葉と初めてエンカウントした。

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