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  • きらめきの残滓への応援コメント

    「【募集】キスシーンのある作品【勉強させてください!】」企画主催のUsumyです。
     企画への参加ありがとうございます。

     すごい文章力ですね。
     内容があらかじめわかっているのに、ついつい引き込まれました。
     欲を言えば陽子側のドラマも見て見たかったですが……企画ものなら仕方ないですね。

     素敵な作品をありがとうございました。
     お暇があれば自分の作品も読んでいただけると嬉しいです。

    作者からの返信

    丁寧に読んで下さりありがとうございます。文章に振り切った作品でございます。
    この作品の生みの親のご企画にはシリアスからギャグまで、様々なキスシーンが溢れております。

    陽子バージョンも入れようと思ったのですが、非常に残酷な話になってしまうので作者が直視できませんでした…汗

    作品、チラッとだけ拝読いたしました。いや、あか姉ちゃんとも修羅場になりますよね、あれ!あと九回も別の子と…(O_O) 王子くん、呪いが解けても殺されそうです…!

    な、なんだか求められていたテイストと違うものを応募してしまったかも、と思いますが、それでもご感想にレビューまで下さり、ありがとうございました!


  • 編集済

    きらめきの残滓への応援コメント

     陽子ちゃん側の事情が不明だぁ〜!
     期待してたのに。ぷんすか。

    >終わったのは一年前だったのだろう。だが、焦がれるような気持ちの始まりもまた一年前、陽子の去ったあの瞬間だった。

     本当は2人の恋が終わった瞬間だったのに、そこが海斗くん個人の恋の始まりであったっていうのが面白いね。
     事実と認識の相違でしょうか?

     皆様のコメントを拝読して。
     陽子ちゃん事情、気付かんかった〜っ!
     ただ、それを気付きにくくした箇所がはっきりあると思います。それは……。

     陽子ちゃんが海斗くんを突き落としたシーン。

     陽子ちゃんが一度は、『ここから飛び込んだら死ねるかも?』と思ったのでしょう。未必の故意とはいえ、身投げした場所から突き落とすのは、相当危険な行為だと存じます。10mの高さから、『腹打ち』すると、内臓破裂で死亡する恐れがあるそうです。
     陽子ちゃんの『この行為』が、『自殺未遂』したという蓋然性から、読者の視線を逸らせたんじゃないかな?

     着衣水泳なんて普通はしないだろうから、誤って落ちたか身投げしたか、という可能性には、気付きそうなものですけれどね。
     これだけ多くの方が気付いていないので、例の飛び込み台は、『それほど高くない≒自殺に適するほどの高さではない』という認識が、多くの方に無意識に刷り込まれたのだと思います。

     結果、『プロットに忠実でストーリーに個性がない』的な感想が多いのかと?
     私が見た限りでは、自殺した陽子ちゃんは本作だけで、充分に個性的な内容だと思いますけれどね。

     描写に関しては、お見事としか言いようがないです☆ ストーリーの評価はもう少し高くても、おかしくないよね。
     ゆあん様が、本作を取り上げてて、『みんな気付いてないよ』的なことを述べられていたのは、このことだったんですね。

    作者からの返信

    海斗くんの恋の始まるタイミングについては、「失くして初めてそれが大切だったことがわかる」というのに似た話だと思っています。当たり前にあったものが無くなった時、普段との落差でその大切さに気が付くのです。恋が生まれると思った瞬間に意味不明な形で終わってしまったのですから、落差はものすごく大きかったと思います。

    陽子の自殺未遂を皆さまの想像範囲から外してしまった箇所のご指摘、確かにその通りですね…!(腹打ち、怖い)
    作者は陽子のことを良く知っているので、「えい」という無邪気な掛け声に反して、その行為に凄まじい悪意が含まれていたことを知っていますが…読者さまには知りようのないところですからね。実際に突き落とされた被害者ですらその危険性に気が付かないのだから、読者さまには気付きようもありません。

    「書いていないことを想像で補う要素」として盛り込んだ陽子の身投げでしたが、気が付くのが難しすぎて意図した通りになっていない…ということには投稿してから気付きました。結果として「気付く人だけが気付く要素(九割以上の人は気付かない)」になってしまいました。これは反省すべき点ではありますが、おかげで当初意図したよりも奥深そうな物語になったなあ、なんて自画自賛しています。意図通りの作品ができていないのは大問題ですけれどね!

  • 太陽の幻惑への応援コメント

    >なるほど、彼女はよほど海藻ごっこが好きなのか。海斗は一つ陽子のことを理解した気分になった。

     それは違う……。

     その前の部分の、

    >「うん、一応は」

     陽子は煮え切らない返事をした。

    「どうして一人で泳いでいたんですか?」

    「……唐突に海藻になりたくなったものだから」 

    というやり取りから、陽子ちゃん(さん?)が何かを抱えているらしいことは読み取れますが★
     それは一体何なのか? 

    作者からの返信

     陽子と海斗の食い違いを拾っていただけて嬉しいです。
    「海藻になりたくなった」ってかなり不穏ですよね。海斗は能天気というべきか、鈍いというべきか…。

  • 海のざわめきへの応援コメント

     初めまして。企画の方から参りました。
     ……って、遅いよ💦 でも作者様は、いつ読まれても嬉しいはずなので。

     難しい言葉使いが多かった気がします。私が読んだ『海が太陽のきらり』作品の中でも屈指。良い悪いの問題ではなく、単に多いと感じたという事実です。

    >白いシャツが水を吸って肌に張り付き、下着をうっすら透かす。ハーフパンツは瀑布《ばくふ》となって水を垂れ流していた。

     瀑布。滝かあ〜。着衣水泳かあ〜。
     確かに、破天荒な女性だな♪
     無理やり、従わされてた感の強かった海斗くんですが、さり気に楽しくなってきたみたいだね☆

     印象的な部分としては、以下を挙げておきます。

    >海も雲も灰色だ。薄茶色の砂浜に、貝の屍が波の形を描いていた。潮に摩耗されて角の取れたガラスの欠片が、光を反射してキラキラと輝く。それを覆いつくすように、ゴミや海藻が浮力相当の位置に漂着して歪《いびつ》な筋を描いていた。

     海の美しい描写ではなく、敢えてマイナスの部分に目を向ける。海斗くんの心理状態を表しているっぽい?
     上記文章の中では、輝くガラスの欠片が異質な感じなんだけれど、これも何かしらの象徴なのかしら?

    作者からの返信

     初めまして。
     遅くなんてありませんよ!作品に賞味期限はございません。
     沢山のコメントありがとうございます。一つ一つにお返しするのもどうなのかと思ったのですが、返信を纏めることができず…いちいち返信させていただきます。鬱陶しいかもしれませんが、お許しください!

     本作、確かに難しい言葉が多いです。「筆致は物語を超えるか?」という文に反応して、現状の自分の語彙と筆力の限りを尽くさせていただきました…!書いているうちに楽しくなって暴走気味になっていることをこっそり告白します。

     美しさよりもマイナス面を見てしまうのは海斗の心情によるところですが、それも含めて作者の捻くれた性格が滲み出ているものと思われます。本作の海は昔歩いた寂れた海辺を思い出して写実的に描いただけなのですが、作者の歪んだ感性は汚いところばかりを見ていたようで…。
     海に落ちているガラスの欠片、綺麗ですよね。荒海で揉まれて角が取れ、表面もザラザラに削れて透明度が下がり、澄んでいた頃よりも深みがある。子供の頃は喜んで拾っていました。深そうな人生論を語るのに良い小道具になりそうです!

  • きらめきの残滓への応援コメント

    コメントさせて頂くのは初めましてになります、文長と申します。
    実は、先日「風が廻る街」をフォローさせて頂いた後、ふづき様がこちらの企画に参加されているのをお見かけして、
    おもしろそうだな~やってみようかな~と思ったのがわたしの本企画に参加したきっかけになっています。ありがとうございます。

    濃密で文学的な筆致でつづられる物語で、いくつもの企画作品の中でも特に純文学方向に振り切っていてとても特徴的に思いました。
    お題のプロットに対して視角や設定をぐるっと変えたアプローチで挑まれる方も多かった中で、
    あくまでも描写と表現に力点を置いて、正面から真摯に描き切っていらっしゃってすごいと思いました。
    描写をただ追いかけることで、心情が伝わって来るかのようでした。

    一方せっかくのこうした書き手交流の企画ですので、差し出がましいこととは思いつつ、「わたしなら……」と感じたことについても一点記載させて頂きますと、
    濃密で文学的な筆致――ではあるのですが、その厚みある文章で描かれている肝心の海斗の悩みが良くも悪くも年相応(むしろちょっと能天気なような。。)に思えてしまって、
    風景描写はともかく心理描写のところでは、文語調な言葉の選び方や言い回しが心情の丈に比べて少し仰々しいように感じるところがありました。

    ただ、嗜好の違いと言われればその程度の話かもしれませんので、「ごく一部にそう感じる人もいるんだ」ぐらいに受け止めて頂けますと幸いです。
    素敵な文章、素敵な作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    文長こすと様

    コメント下さりありがとうございます。
    「風の廻る街」のフォローもありがとうございます。文長様がこちらのご企画に参加されるきっかけになれたとは…!光栄なお言葉の数々に舞い上がっています。

    本作の海斗は、文長様がご指摘くださったように、かなり能天気な高校生です。ただ、彼が能天気であるためにこの物語は重くて暗いのです…。そこは意識して作った部分です。
    描写で少し匂わせるに留めてしまったため、ごく最近まで誰にも気づかれなかった重大な設定が陽子にはあります(本作の物語としての個性であると同時に、その伝わりにくさが本作最大の反省点でもあります)。その設定の陽子と上記の性格の海斗が噛み合って初めて、物語の重みが文章の重みに吊り合うかもしれません。

    などと反論めいた文を長々と書いた後ですが、文章の硬度を内容に合わせて変更する技術を習得していないのも事実だったりします…汗
    美しい文章を書く力と同時に、相応しい文章を書く力も身に着けねばなりませんね…。課題です。

    的確な助言を下さってありがとうございました。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    此度は企画にご参加いただきましてありがとうございます。


    純文学、という印象を受けました。
    海斗の内面が非常にフォーカスされており、最初から最後まで「事情と物質はそこにあるだけ」という姿勢ですが、それを観測している海斗の心情が刻一刻と変化する為、情景も変化していく。そして本人がそれに気付いてしまう。その情景描写と心理描写が素晴らしく、複数回「海」を登場させている事の意味が違和感なく作品に落とし込まれています。
    水中の中だからこそ存在感を増す空気、そこに美しさを感じている所も大変良かったです。

    陽子の事情については、私は残念ながら気がつけませんでした。現在タイにいてWi-Fiを掴みつつ拝読したという集中力の浅さにも原因はあったと思います。
    しかし違和はひしひしと感じていました。なぜ着衣水泳だったのか。なぜ彼女は破天荒に見えたのか。そこが彼女の事情と一致すると、なるほどそうだと思いました。そこに気がつくと、彼女の陽子の名前のような明るさは、まるで恒星が迎える最後の輝きのようで、そこから読み返すと、胸が苦しくなります。
    浅い領域とは言え、彼に愛されたとしても、「彼なら理解してくれるかもしれない」とはならなかった彼女の病的な精神状態が、巷のラブドラマとは一線を画した本格派だと思いました。
    プロット通りに書かれていて、そのプロットを「どう奥深いものにするか」「読者にどう爪痕を残すか」という本質的な部分に真摯に取り組まれていて、好印象でした。個人的にはとても面白く読めました。

    さて一方で、表現が難しい、あるいは、字面が複雑で、特に冒頭、世界観に引き込むまでの「加速」に課題があるように思いました。
    本作の言葉選びは「スタイル」の領域であり、それを変えることは良いとは思いません。しかし、同じスタイルでありながらも、表記状の特性から読者が受ける印象の調整で、かなり改善できるのではと思います。

    具体的には、
    ・改行、および空白行の是非
    ・ルビの活用
    ・句読点の見直し(音読した際のリズム感という視点から)
    ・章立ては最適か

    今回私は「縦組み読み」で拝読致しました。本作は一般文芸小説のように、縦組み読みに最適化した際に、その魅力が最大限に引き出されるように思います。元からライトな読み口を想定していないので、横組み読みの空行を多用した現在の方法は、個人的にはマッチしていない様に思います。

    あとは私の様に、せっかくの伏線に気がつかない人もいるので、どこかで助け舟を出してあげて欲しいなと思いました。もちろん、露骨はないですけれど。

    描写は素晴らしかったです。言葉の海、とはよく言ったものです。感動しました。また、「ごっこ」というワードをサブテーマとさて置いてあったのが本当に良かった。これは純文学的な筆致により「模倣の空虚さ」みたいな深遠なテーマを連想して、本作品を深みあるものにしていました。

    真摯に向き合って頂き、素敵な物語をありがとうございました。

    作者からの返信

    ゆあん様

    素敵なご企画をありがとうございます。
    こちらのご企画に参加されている皆さまは本当にレベルが高く、多くのことを学ばせていただいております。

    私は物語の筋には理屈を通すよう努力しておりますが、描写に関しては全く感性に頼りきりでした。情景と心情を繋げて描写するという手法を多用していることもご指摘いただくまで自分では気が付いておらず……お恥ずかしい限りです。皆さまの作品から物語に必要なものを学び取ると同時、自分が何をしたのかまで教えていただいております。

    浮ついた心地でレギュレーションを確認したのが悪かったのか、私はこのご企画の趣旨を「プロット通りの無個性なストーリーを通じて描写を磨き合うもの」と誤解しておりました(落ち着いた心地で読めば自由度の高さは自明だったのですが…)。
    とは言え、そのままでは通過できない箇所がありました。陽子の「さよなら」です。極力物語に手を加えずにこれを解決するべく生じた案が「陽子の自殺未遂を描写で匂わせるに留める」でした。が、匂いが足りませんでした……。と言うか、周りの匂いが強すぎました。陽子の事情があまりにも解りにくいことについては特大の反省点と思っております。
    フォローのために陽子目線の物語を企んだのですが、海斗が可哀想すぎました。海斗が陽子に淡い思いを抱いていた一方で、陽子が海斗に抱いた感情は辛辣です。陽子は海斗を突き落として「陽子ごっこ」をさせますが、海斗は陽子の知って欲しかったことには目も向けませんでした。そんな海斗が陽子にどう見えていたことか。同じことをしても同じものを見るとは限らない。本当に虚しいごっこ遊びです。せっかく褒めていただいているところにそんな物語を掘り出しても良い印象にはならないだろうと思うと、つい消極的な隠ぺいに走ってしまいました…。
    すっかり露見してしまいましたので、もう少し解りやすくなるよう努力してみます。


    ご指摘いただいた「加速」に関しては、私も日々頭を悩ませております。どうにも私の作品は文字圧の高いスロースターターばかりです。
    なんとか文字圧を和らげようとしてやたらに空白を入れるのですが、結果として縦読みにも横読みにも不向きな構造になっていますね……。
    実は、縦組みでも読めるということを本ご企画中に知ったのです。従って本作は横読みを想定した造りになっております。私は横読みが苦手なので、これでもかとばかりスカスカにし、適当な文字数で小分けにしてしまいました。ご指摘いただいて縦読みしてみましたが、全く読み心地が違いました。かなり間が抜けた感じがありましたね……。これを機に、縦読み推奨バージョンを作成してみます。文章以外での表現の幅が広がりそうです。

    最後になりましたが、ご多忙と過酷なWi-Fi 環境の中で丁寧な感想をいただき、またレビューまで書いてくださって、ありがとうございました。
    引き続き学ばせていただきます。


  • 編集済

    きらめきの残滓への応援コメント

    静かで美しい物語をありがとうございます。
    企画のプロットに沿った描写力のイベントとのことですが、やはり小説ですのでストーリーが気になります。

    私は各所の描写から、陽子は崖から身を投げたのだろうと思っています。

    命をながらえ失望して上陸した浜辺で、陽子は海斗と出会います。
    海藻となって波に揺られ、白い肌が小麦色になる頃、夏休みが終わります。
    海斗との時間に癒しを感じていた陽子にとって、「キス」は人間同士の絆が男女の関係になること。悲しみが押し寄せてきたのでしょう。理由も告げない突然の別れのシーンとなってしまいます。海斗もすぐに「間違えた」ことに気づきます。

    海斗は自身の中で、陽子の悲しみを次の夏休みまで反芻し続けます。
    もしかしたら自分の考えすぎで、海に行けばまた陽子に会えるのかもしれない、そうすれば、今度こそ「間違えない関係」を築けるのではないか。しかし若い海斗の期待は裏切られます。陽子はもうそこには居ない。
    「取り返しのつかないことが人生にはおこる」これを実感するとき青年は大人の男性になるのでしょう。
    海斗は、このあとどんな人生を歩みどんな大人になるのでしょうか。

    陽子は?陽子の生育歴は?現在の環境はどんな苛酷なものだった?今後の人生を支えてくれる人はいるのかしら?
    明るく振る舞う陽子が痛々しいです。泥水を啜ってでも頑張って、なんとか生きていて欲しいです。

    陽子が身を投げた理由は明かされないまま終わります。
    読者の解釈にまかせる余韻の残し方が秀逸と思います。
    (創作の意図からかけ離れていたらごめんなさい)

    作者からの返信

    いつもお引き立ていただきありがとうございます。
    こちらのご企画、描写力だけのイベントではないのです…。以前の「黄昏」のご企画のイメージに引っ張られて私も誤解していたのですが、ゆあんさまの作製されたプロットをいかに捻るのか、と言うのもこのご企画の重大な要素なのです。

    この作品は概ねプロットに忠実に書かれております。描写に関しては褒めていただいておりましたが、私がストーリーに加えた捻りに言及いただけたことはありませんでした。私も気付かれないのを良いことに、この暗すぎて引かれかねない設定を埋もれたままにしておこうと思っていたのですが…ばれましたか。

    ご推察の通り、陽子は海斗と出会う直前に秘密の場所から身を投げております。推理小説の探偵のように描写を読み解けば解るかもしれない、程度に匂わせております…。
    それに気が付かなければ本作は全くプロット通りの作品です。そして海斗はそれに気が付いていません。最後まで。海斗から見ても、ご企画のプロット通りの事案なのです。

    しかし陽子から見ると以下のようになります。
    ――陽子は海斗に出会い、共に過ごすうちに自分のことを解って欲しいと思った。だから秘密の場所に連れて行った。美しい景色を見せるためなどではない。自分がそこから飛び降りたことをはっきり伝え、海斗を突き落としさえして、自分の行動を追体験させた。しかし海斗は美しい景色に夢中で陽子の意図に気付かなかった。何も解ってくれないくせに、いきなりキス――
    陽子は暗くて面倒臭い子だったのです…!

    陽子の過去と将来については完全に読者さまのご想像にお任せいたしますが、作者の意図としては本作は二人の若者のすれ違いを描いた物語でした。ストーリーの筋が描写に埋もれてしまって、回答編のない推理小説状態でしたが、お気づきになられるとは!

    本作の秘密に気が付いていただき、ありがとうございました。気付いてもらえた(*^▽^*)という気持ち半分、バレたか(◎_◎;)という気持ち半分でございます…。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    はじめまして、こんにちは。
    遅ればせながら、読ませていただきました。

    落ち着いて、少し硬く重い方向に振った描写は、個人的には読みやすく、快感を覚えました。
    海斗の置かれた状況にマッチしていると思います。

    〜空もまた嘘のように平凡に広がっている〜
    という一文は、海で潜って頭を出したことのある者にとっては響く表現だと思います。

    個性をさらに磨かれていかれることを期待いたします。

    個人的には、海斗の一年後における成長を、陽子ごっこではなく、見たかったです。
    若い男には、高校生活や海や太陽すらも超える不遜な精神がふさわしいと思うのです。

    すてきな作品をありがとうございました。

    作者からの返信

    初めまして。本作をお読みくださり、ありがとうございます。

    本作の個性は描写のみですが、気に入っていただけて良かったです。快感とまで言っていただけて嬉しいです。

    ご指摘の通り、海斗は一年間で全然成長していないですね…汗 完成された不動の精神…どうも高校生らしくないのはこれが原因ですかね!

    大切なことに気付かせていただきました!
    素敵なコメント、ありがとうございました。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    序盤は正直、苦手な文章だな、と感じたのですが(ごめんなさいっ)泳ぎの練習が始まったあたりで海斗と陽子のキャラが固定化されてテンポもよくなり、流れに乗って読むことができました。面白かったです。
    終盤、また序盤と同じ雰囲気に戻るのですね。

    かいるさんも仰ってますが「貝の屍が~」のとこ、私もすごいと思いました。地元の海水浴場がまさにこんななので。

    作者からの返信

    重苦しい文章ですから、苦手な人もいますよね…(^_^;) 最後までお付き合いくださってありがとうございます。

    貝の屍、褒めていただいて嬉しいです。海にも色々な風景がありますね…。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    詳細な描写もともすれば鬱陶しくなることもありますが、リーダビリティを損なわないバランスもとれており素晴らしいです。

    1年間の海斗の心をクローズアップし、そこに読者を吸い寄せることで、陽子の不存在とその説明の無さに対する消化不良をかなり抑えることに成功していると思います。

    お見事でした。

    作者からの返信

    新巻へもん様

    描写に傾き過ぎてしまったかもと反省しておりましたが、バランスを取れていると言っていただけて安心いたしました。

    本作、陽子の過去と未来については謎ですが、一応設定はあり、作中の描写や陽子の発言のいくつかを繋ぐと(辛うじて)推測できる(かもしれない)ようになっております。…が!他の描写にすっかり埋め尽くされてしまっております…(汗 これは一年後に自分で読んでも解らないかも。反省です。
    匂わせるならちゃんと匂いをつけなければいけませんね。あまりいい話ではないので、気付かれなくて良かったとも思いますが…!

    最後になりましたあ、コメントを下さってありがとうございました。

  • 海のざわめきへの応援コメント

    凄いな。情景描写が段違い。
    「肥大化した太陽の上半身」とか。

    作者からの返信

    新巻へもん様

    「肥大化した太陽の上半身」。書いた当時は前後にあった文が邪魔をして読み辛く、四苦八苦した挙句に泣く泣く削ったのを覚えています。さりげないながら頑張った文なので、見ていただけて嬉しいです。
    ありがとうございました。

    編集済
  • きらめきの残滓への応援コメント

    素晴らしいです。
    私も、こんな風に美しくてすっと心に入って来る文章が書けるようになりたいです。
    お見事しか言葉が出ませんね。拍手!

    作者からの返信

    竹神チエ様

    やり過ぎた、と少し反省しておりましたが、褒めていただいて嬉しいです…!
    コメントと拍手、ありがとうございました!

  • きらめきの残滓への応援コメント

    企画から参りました、薮坂です。

    圧倒的な描写と語彙、凄い! の一言です。
    もう純文と言っていいんじゃないでしょうか。このキレ味というか、奥深い文章というか、本当にお手本にしたいくらいの作品ですね。随所に光る言葉のセンスが凄いです。一体どういう風に思いつくのでしょう? 凄いなぁ。
    「表現のみで個性を出す」と仰られていましたが、完璧にそれを表現されてますよね。唯一無二だと思います。素晴らしい作品でした!

    作者からの返信

    藪坂さま
    同じご企画の応援コメントで何度かお見かけしておりました!読みが追いついておらず、藪坂さまの作品は未だ拝読できずにいるのですが…(汗

    素晴らしいコメントに素晴らしいレビュー、ありがとうございます!あまりにも褒めていただいて顔面で目玉焼きが焼けそうです!

    自分がどういう風に文章を思い付いているのかを分析してみたのですが、人の思考の過程は思いのほか複雑ですね…。こんがらがってきてしまいました!
    ただ、私の表現力が伸び始めたのはこの二ヶ月、純文学調の短編を書くようになってからですね。題材毎に全く違うものを描写するので、そうこうするうちに引き出しが増えたのかもしれません。

    あまりに褒めていただいたもので、つい天狗になって偉そうなことを書いてしまいました(汗

    重ね重ねになりますが、嬉しい感想を下さり、ありがとうございました。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    お見事です。
    この企画に最も忠実な作品と言えると思います。随所に散りばめられた美しい描写の数々、とても勉強になりました。
    しかし、一つの作品と考えた場合、ストーリーがどうしても負けていると思うのです。それによって、美しい描写もどこか一本調子になってしまっている気がします。そこがクリアされれば、とても素敵な作品になるのではないでしょうか。

    作者からの返信

    えーきち様、コメントありがとうございます。

    本作は設定やストーリーに作者の個性を介入させずに作る、ということを目標に製作しました。その割には登場人物やエピソードに個性が出ちゃったな、と反省していましたが、企画に忠実と言っていただけて安心いたしました。

    ストーリー性に関しましては、他にもご指摘をいただいて、いたく制作意欲を刺激されております。本作はおおよその目標を達成した出来ということでほぼ満足しておりますが、別途自分流のストーリーを作ってみるのも良いかなあ、と……。
    完成するかどうかは解りませんが、描写とストーリーとのバランスを考えた作品にも取り組んでみます。

    ありがとうございました。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    初めまして。企画からまいりました。蜜柑桜と申します。

    文豪を思わせる圧倒的な筆致にただただ感銘を受けるばかりでした。些細な描写と選び抜かれた言葉の一つ一つが、強い衝撃でした。

    勉強させていただくとともに、自分もこれほどの文が書けるようになりたい、そう強く思いました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    ぶ、文豪とまで言っていただけるとは、恐縮の至りでございます。嬉しいです!

    私こそ、こちらのご企画で勉強させていただいております。皆さまの作品から吸収できるものは全て吸収させていただく所存でございます。

    どうぞよろしくお願いいたします。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    読了いたしました。みなさんおっしゃってますが、ひとつひとつの描写が圧倒的で、言葉の海に呑み込まれていくような感覚になりました。

    これは先にあらすじを知っているからかもしれませんが、描写がすごすぎて(意識を持っていかれて)しまって『物語』として入ってこないのが、個人的にちょっと残念に感じます。

    とはいえ、三人称でここまでしっかり書きあげられていて、お見事というほかありません。素晴らしい描写を堪能させていただきました。ありがとうございました(#^^#)

    作者からの返信

    野々ちえ様、コメントありがとうございます。

    ほぼ描写のみに注力した作品でございます(笑)
    描写を褒めていただけて良かったです…!

    しかし、つい調子に乗って描写を盛り過ぎてしまいました。描写が物語の邪魔をしてはいけませんね。反省です。

    たくさん褒めていただいて嬉しいです。
    ありがとうございました!


  • 編集済

    きらめきの残滓への応援コメント

    情景の描写がそのまま心情の描写にもなっている個所が多くて、綺麗だなあと思いました。全体的に抑えた雰囲気で好きです。海藻やプラごみの件が、この雰囲気のおかげでくすっと来るアクセントになっているのもいいですね。

    ラストも冒頭と対になった足跡がクローズアップして、消えていくのが映像的に綺麗ですね。

    個人的に、ここは海斗の変化/無変化の情報が入っててもいいかなあと思います。例えば、「その足跡の長さと深さが、果てして無為な浪費であったのかは当の少年にはわからなかった。だが、母なる海は~」みたいなイメージです。

    重みを感じる文体で、とても面白かったです。

    追記:
    ラストの足跡周りで付け加える件は、海斗の心境説明強化というよりも、情報の整理に利があるかな、という観点です。現状のままの方が情緒的ですが、「『海斗が』懊悩をさっぱり洗い流してしまった」≒「『海斗が』熾火の件でくすぶるかと思いきや、もうさっぱり忘れてしまった」と読み取れてしまいそうだなあ、という印象を持ちました。つまり、「洗い流す」行為の主語が海斗であると読まれてしまうのが、損かな、と。

    そこで、「海は」という主語を加えることで、「海斗は懊悩しているけれど、海は(現実は/世間は)何事もなく進んでいる」という方が、もの悲しさが明確にできるのではないのかなあ。セーフティかなあ、と。ただ、唐突に「海は」と言われてもアレなので、海斗の心情起点の1文がいいのかなあ、という感じなのでした。

    読み返してみると、自分の中だけで筋道立てていて、書いていることは全然説明不足で申し訳ないです。

    ぶっちゃけ好みの範疇だと思いますので、こういう考え方もあるんだな、位にお考え下さい。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。

    淡々とした語りであってこそシュールさで失笑を誘うこともありますよね。作家の森見登美彦氏のような、馬鹿馬鹿しい話を平坦かつ美しい文体で描く作風に憧れがあります。
    ちなみに海藻ごっこは作者が海に行くとやっている遊びでございます。よろしければお試しください。

    ラストの足跡に関するご提案、ありがとうございます。足跡にやたらと意味を見出してしまう海斗ですから、確かに情報が入って然るべきですね…。少し考えてみます。

    最後になりましたが、拙作をお読みくださってありがとうございました。

    ーーーーーー
    追記に返信させていただきます

    丁寧に解説して下さってありがとうございます。
    仰る通りです。ものすごく納得いたしました。

    作者の意図としては「海斗は懊悩しているけれど、海は(現実は/世間は)何事もなく進んでいる」というラストでしたが、確かに海斗がすっきり忘れているように捉えられても仕方がないですね…。
    日本語は読むのも書くのも難しい…!

    貴重なお時間を割いてくださり、感謝に堪えません。本当にありがとうございました。

    編集済
  • きらめきの残滓への応援コメント

    ふづき詩織さま

    企画からきました。
    おっと、純文学ですね。これは。
    今回の応募作では始めてかもしれません。
    が、しかし。この圧倒的な描写力。これは完全に素人レベルを超越しています。
    しかも三人称視点ですよね。
    三人称視点でこのお話を書き切るとは、恐れ入ります。
    とても美しい名文だと思いました。

    ただ少し残念なのは、ストーリーがプロットそのままで、せっかくの名文がプロットの詳細の説明になってしまってるところでしょうか。プロットに味付けをして起承転結のストーリーを自分なりに作るのもこの企画のポイントだと思います。

    ふづき様の解釈と起承転結が加わったきらりを是非読んでみたいと思いました。

    作者からの返信

    ゆうすけ様、コメント下さりありがとうございます。

    執筆活動するに当たって文章力を高めることに力を割いて来たので、評価していただけて嬉しいです。

    ゆあん様が丁寧にルールを説明して下さったにもかかわらず、作者はこのご企画を「プロットそのままの物語を各人の表現で飾る企画」だと誤解しておりました…(読解力!)
    誤解に気付いてからも本作に納得しておりましたが、「自分なりのストーリーを作るべし」と言っていただいたことで、もう一作取り組んでみようかなと思い始めました。
    ほとんどの表現力を本作に注いでしまった後なので、ものすごく頭の悪いものが出来上がる予感がしますが…。

  • きらめきの残滓への応援コメント

    読ませていただきました\(´ω` )/

    表現力が素晴らしいですね……!同じ海のことを書いたとしても、作者さまとわたしとでは文字数が違うんだろうな、と感じました。語彙力を分けて欲しい…!
    特に好きだったのは、
    >>海も雲も灰色だ。薄茶色の砂浜に、貝の屍が波の形を描いていた。
    ここです。貝の屍という言葉、とてもセンスがあって目を惹きつけられました。

    筆致の奥深さを感じられる素敵な作品でした!ありがとうごさいました\(´ω` )/

    作者からの返信

    かいる様、コメントありがとうございます。表現力は意識的に磨いて来たところであるので、褒めていただいて嬉しいです。

    自分が海に行った時に見たもの、感じたことを思い出して描きました。
    貝の屍は心に浮かんだ時に自分でも「来たあ!」と思った表現でした。構成を整理するうちに幾度か消滅の危機に瀕したのですが、消したくないあまり往生際悪く残して良かったです。
    本作のために貴重なお時間を割いて下さり、ありがとうございました。