第25話 仲人の「城」を持つ意味

正直、この仕事は、事務所なんて持たなくても出来ます。

ラウンジや喫茶店で面談をし、契約書を書いてもらい、相談を電話やLINE、またラウンジや喫茶店で受ける。


そうすれば、全然事務所なんて不要です。


私も、事務所なんていらないって考えていました。

自営業をするのに、当初一番増やしてはいけないのは固定費です。


固定費というのは、売り上げに関係なくかかる一定のお金のことです。

大きなものだと家賃、小さなものだとホームページのサーバー料金とかになりますね。


家賃はかなり売り上げを食ってしまいます。


一方、喫茶店なら面談数に応じて経費がかかります。これが変動費ですね。

面談がなければ、経費ゼロ。


こういう、仕事がなければ、経費がゼロにちかい状態を作ることが

自営業の初動では必須になります。


私の結婚相談所はもうすぐ北関東支店が出来ますが、

固定費はゼロにしています。売り上げに応じてのフィーをいただく形にしました。

初動でこけないようにするためです。


見栄をはると固定費がかかるので、極力見栄を張らずに仕事をすることが、本業を安定させる第一歩になります。


30人ぐらい会員さんが来たところで、だいたい収益が安定してきます。

でも、まだ事務所を持つのは早いです。東京だと10万〜20万円するからです。


私は、去年事務所を持ちましたが、その段階で70人ぐらいでした。

そして事務所の家賃は、10万円切っています。

それぐらいではじめて、事務所がなんとか持てるな〜という感覚です。


この事務所を持つ意味というのは、大きく3つあります。

1つは、信頼性です。拠点があるというのは、本業としての力を発揮している実績を事務所という形で表しているような感じになります。


もっというと、私のような忘れられた山手線駅(駒込駅)ではなくて、青山とか白金とかほかの港区とか新宿とか、渋谷とかそういったメジャーどころのほうがさらなる信頼性につながりますね。


2つめは秘密性です。喫茶店やラウンジと違って事務所は秘密を守れます。ほかの誰にも話を聞かれることがありません。正直、事務所を持ってから、ものすごく込み入った話が出来るようになりました。このおかげで、マッチングが比較にならないぐらいしやすくなりました。


3つめ、これは修行が出来ると言うことです。

特に、お見合い特訓みたいなことをやることがあります。特に男性が会話の舵取りが出来ないと、ほとんど交際に進みません。だから男性とプロフィールを持ちながらお見合いの練習をするんです。


「この会話はいいね!」「これ、多分こういった方がわかりやすいかも」「面白いので、それ採用!」とかそういったことをやっています。


男性ばっかり4人ぐらいあつめて、一気に模擬お見合いの特訓をするのもありかもしれないともいま思いつきました。


こんなことは、事務所がなければ突発的に出来ないので、かなりメリットです。



事務所という城を持つと、本当に婚活に強い環境を会員のためにも作れるので、まずは事務所を持つことを目標に頑張ることが大事になりそうです。


とはいっても、私もずっと喫茶店で面談しておりました。

喫茶店がつぶれて、事務所を探さざるを得なくなったという偶然により気がついたことです。けがの功名とはまさにこれですね・・・。


以上












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