第13話:序盤の面白さを考える――続き

 前回、なろうテンプレの序盤について考えました。今回はそこから外れた序盤、物語の出だし、最初の数千文字を考えていきます。とはいっても結論は出ません。なにせ、どうしたら面白くなるのか私が分かっていませんから。


 ということは置いておいて、よく最初に死体を持ってくるだとか、ヒロインやヒーローとの衝撃的な出会いをさせるとか、殺されそうになっているとか、インパクトがあるシーンからはじまる物語が割と多いです。


 これは大事なことだと思うんです。だけどよく考えてください。


 いくら冒頭にインパクトがあるシーンを持ってきても、その後に続く数千文字の物語が、だらだらとした日常だったり、長大な世界観の説明だったり、ひたすら続く情景描写だったりしたら、続きを読もうと思う読者はかなり減ると思うんです。


 名が売れて多くの固定ファンがついた作家さんだったら、こんなことは気にしないでいいのかもしれないんですけど、無名の作家がWeb上で万を軽く超える競合作と戦うためには、冒頭のできるだけ早い段階で、主人公が今後活躍するという期待感とか、魅力的な異性から好意を寄せられるとか、とにかく数少ない読者を逃がさない工夫が必要になるんじゃないかと考えています。


※一話目のPVと二話目以降のPVを見れば、読者が逃げていく割合が、おおよそ掴めると皆さんも知っておられると思うので、そのことについては割愛します。


 逆に、読者が一話切りするときの条件を、読者層を初心者から上級者まで広げて考えてみると、


・行間が詰まって読みにくい

・延々と地の文が続いて読む気が失せる

・描写が稚拙すぎて萎える

・展開やセリフが不自然すぎたり、稚拙すぎて萎える

・いきなり受け付けない要素が出てきて萎える

・どこかで読んだことがある展開で萎える

・誤字や脱字のオンパレードで萎える

・ひらがなが続きすぎたり、ルビ無しの難読漢字が多すぎたりして読みにくい

・文章が固すぎて読んでて疲れるし、感情移入できない

・難しい言葉が多すぎて理解できない

・時系列が前後しすぎてイライラする

・読点が少なすぎて読みにくい

・とにかく読みにくい

・感性が合わない


 そして、


・物語に引き込まれない

・ワクワクしない

・面白くない


 みたいな感じだと思います。


 この「そして」より前の部分は、作者の訓練や調査次第で解決できると思うんです。


 問題は後半部分。センスが問われる要素が並んでいますが、けっきょくはこの部分が肝になると思うんです。だから私はこの問題を考え続けています。


 いまのところ、冒頭で主人公の能力を提示したり、ヒロインを早めに出して絡ませることくらいしか考えついていません。


 とにかく、幅広い読者視点に立って考えてみるしかないと思っています。


 こんなところが私の現状です。ということで、今回はココまでです。



 ちょっとだけ宣伝。


『だらだらと雑感を不定期に垂れ流す帳』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892240779


 というエッセイをはじめました。

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