第2話 2わ

こんにちは、みなさま。

わたくし、きょんでございまする。


わたくしめのお話のつづきを書かせていただくのでありまする。



わたくしがこの世にしょうを授けられましたとき、

わたくしより年若いあやかしは、このあたりにはいなかったのでありまする。


わが友ぱいろんも、

わたくしと会いしころには、生まれ出でて百年はすごしていたと聞いた覚えがございまする。


わが友ぱいろんは、

その頃、わたくしめよりも年が上に見えるくらいの少年で、

妹分ができたとよろこび、幼なじみというよりは、実の妹子のように、ねえさまのもとにて、ともに育てていただいていたのでありまする。


ぱいろんの双子の妹子でありまするはるどのは、友ぱいろんと似てはおりまするが、年格好はまるでおとなのようでございました。


なんなれば、

はるどの自身がはやく育つことを望んだため、

そういう育ちになったとのことを、ぱいろんから聞きおよんでおりまする。


はるどのは、はやくお父上のおちからになりたかったのでごさいましょう。


いまはお父上のかずさまとともに、旅のとちゅうにてありまする。

いつか、げんきでお帰りになるときを、お待ちしているのでございまする。

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