第一首 唐揚げ 十五句

 おれは若紫を書庫蔵に待たせ、直ぐ様自転車に飛び乗り、近所のスーパーで必要な食材を買い揃えた。

 帰り着いた頃にはもうとっくに十七時を過ぎていて、腹を空かせた若紫が書庫蔵の扉の裏でおれの帰りを待ちわびていた。


 おれは若紫を連れ台所に立つと、早速、材料を巾着袋から取り出し、調理を始める。

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