第二章 現代育成編

第13話 迷惑な人々と島人たち

「俺のことは徹って呼んでいいよ、おいドラコが話せることは秘密だからな」

『うん、わかったワシに任せておくのじゃ』

この時のドラゴンは口を開けていなければ声帯が震えている様子もない。つまり念話だ。そんなことがあり得るのだろうか?しばらくそんなことを考えながらドラゴンの周りを散歩していたのだった。


第1回の放送は終わりドラゴンの名前はドラコに決まったと発表した。それに伴って CNN、 N○K、広告代理店、特許を扱う弁理士と契約を結んだ。

また何かあった時の備えに島にいる弁護士を顧問弁護士として雇った。


ネットではドラコという名前に関して様々な憶測が流れ始めた。

------


ID:いわゆるニートさん |30分前・・・

黒龍なのにドラコって名前酷くね。

もうちょっとかっこいい名前がいい


ID:全てのなろうさん |25分前・・・

テンプレでは俺のテイムスキルが発動して俺の竜騎士としての成り立ちが始まる


ID:俺がカッコヨムです |20分前・・・

ドラコっていうことはメス?どうやってわかったんだ


ID:私はライトノベル |15分前・・・

いやドラコというのは子供のことかもしれないわ

親が攻めてくるまでがテンプレよ


ID:通りすがりのニュースキャスター |10分前・・・

運営している人たちが何か知ってるんじゃないの


ID:有名になりたい外国人 |5分前・・・

調査の必要性があるね


------


俺も不安になったのでドラコに聞いてみた


「なあ、お前って女の子なの?」

『ワシは%&’#$なのじゃ。この世界にない単語か?まだ私が知らない単語のようじゃ』

「あー語彙ねー。じゃあ教育番組のテレビでも見ておいて」

そう言って食事時間以外はできるだけテレビも見れる環境にしておいた。


テスト放送は CNN、 N○K、 ネット投稿すべてが順調でネット投稿に至っては1億 PV を超えていた。ジェーンがヒスパニック系のラテン語も必要だと話していた。


そんな日々を過ごしていたが地元住民の方からドラゴンの歓迎会を開きたいと提案された。ドラゴンが入れる場所というのは決まっているので、ここでの開催となったが住民の多くが参加してくれた。おじちゃん、おばちゃんと行ったご年配の人が多かったが、子供も数人興味深そうにドラゴンを見学していた。酔いの勢いに任せて俺は種子島に伝わる島唄を歌わせられたのは苦い記憶だった。


お酒に酔ったのでその日は早めの就寝となった。すると夜中にまたドラゴンが咆哮をあげた。

『GYAOOOO』


今回は7人ほどの人数が捕まった。身元調査の結果複数のチューバーと外国籍の者が2人いた。外国籍の者については加藤大尉にお任せすることにした。中華国とか韓民国とか国籍はわからないがあまり関わりたくないと思っていた。


翌日子供達からは島唄の兄ちゃんと呼ばれる様になりだんだん島の人達とも距離が縮まってきた気がする。


収入も安定してきたので島にいた税理士さんに顧問になっていただき税制面についてのアドバイスをもらうようにお願いした。やはりある程度お金があれば専門分野については有資格者に任せていきたいと思った。


さて俺の口座にお金が振り込まれているかなと確認するのにネットバンキングを開いて残高を見てみた


10億x5本 CNN出演料他

1000万x3 公務員収入

1億x1 N○K出演料


51億3千万円が俺の口座に振り込まれていた。金額を見た俺は唖然とするだけだった。この中から全員の給料が出さないといけないので税理士さんにはやばやと相談する必要があると思った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る