騙詩てごめん

アノマロカリス・m・カナデンシス

感じる体

俺を、あたたかく包み込む。

幸せな時間は、ほんの僅かで、

もっと、こうしていたいと思うのに、

許されない。


頼むから、もう少しだけ。

優しく俺を包んで欲しい。

だって、今はこんなにも、

あたたかい。


何もかも、忘れて、

何もかも、捨てて、

今ここで、ずっと、

ずっと、ずっと、このままで。


ダメかな?

そんな事を聞いても、

いいよ。

何て、言ってくれるはずもないのに。


頼むよ。せめて、もう少しだけでも。


ダメなの?

この中に、ずっといたいのに。

あったかい。あったかい。あったかい。

その中で、俺は、身を固くして、出るのを拒む。

ずっと、ここにいたい。


俺を、こんなにもあたたかく包み込む。


朝になり、そんな風に、


毛布の中で格闘する季節が、始まってしまった。


 

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