第10話 捜索中ですよ?

朝からいろいろあったがマシューの捜索が始まった。突然失踪しやがった悪戯青年

イーサン「マシューはどこに行くと思われます?」

マサムネ「知らん」

エルザ「僕はこの前みたいに1番近くのパーティーだと思うよ」

すんなりと見つかれば話は早い。

マサムネ「手分けして探そう」

イーサン「わかりました、どう分けます?」

マサムネ「じゃあクジできめるか」

マサムネを散々な目に合わせたクジ、それでまた自分の首を絞めることになるかもしれないがクジが行われた。

結果は

第1分隊マサムネ、エルザ、エウフェリア

第2分隊イーサン、レティ、ラフィア

エウフェリア「あぁーあ、ラフと別れた」

イーサン「ユリウスさんはどうします?」

ユリウス「どっちでもいいよ」

マサムネ「そっちには本職いるし、こっちに来てくれると助かる」

明らかな戦力の差、レティの暴走を止めることはマサムネにはできない、クジの結果は悪くなかった。交渉の末、ユリウスは第1分隊に加わった。

マサムネ「イーサンのほうは樹海の東側を、俺たちは西側を探す」

イーサン「日没までにはこの拠点に帰還してください、夜戦は危険です。」

軍人からの忠告にはいろいろ助けられてる。

マサムネ「お互い気をつけて」

イーサン「幸運を」

それぞれ別れていった。

マサムネ「とりあえず他のパーティーを探して聞いてみよう」

また[とりあえず]で片付けた。

エルザ「わかった」

エウフェリア「早く見つかるといいですね」

樹海を彷徨すること数時間、最初のパーテイーが見つかった。

マサムネ「マシューを見ませんでしたか?」

生徒「見てません」

冒険者「脱走ですか?」

マサムネ「今はどちらとも言えません」

冒険者「特徴は?」

マサムネ「茶髪で、細身の男です」

特徴の無い外見だから何も言えない。

冒険者「同じような人がいたら聞いてみる」

情報さえあれば作戦が立てれるが、そんなものは皆無、どこにいるかもわからない人を、この広大な樹海で探すのは至難の業だか、そのころイーサンの班では雑談しながら歩いていた。

レティ「イーサンて何でそんなに胸板厚いの?」

イーサン「これでも向こうでは戦士でしたから」

軍人という戦士

レティ「そうなんだ」

イーサン「レティさんこそ、何でそんな体であんなに大きな魔物を受け止めれるんですか?」

レティ「体を鍛えるのと走るのが日課だから」

イーサン「どれくらいトレーニングされてるのですか?」

レティ「トレーニングていうのがわからないけど、この鎧着て街一周走って、それから逆宙吊りで上体起こしを1000回、それから腕立て伏せの状態のまま動かずに1時間耐えるだけ」

だから毎朝あんなに汗をかいている、皆が朝起きた時にはレティは身体が限界、というわけではなさそうだった。

イーサン「私より激しいトレーニングですね、私でもプランク1時間は無理ですよ」

レティ「でもイーサンの体もすごい、服の上からでもわかる」

ボディービルダー並みの大男、いつも無色透明のシューティンググラスをしている。

イーサン「私なんてこんなものですよ」

服を脱ぎだしたイーサン女性の前で何をやっている?筋肉自慢大会でもする気かよ?

ラフィア「すごーい」

レティ「騎士として負けてられない」

イーサン「私が自慢しただけで勝負ではないので見せなくていいですよ」

レティ「私は見せたい」

露出狂こ発言が狂った騎士は全裸になった

ラフィア「何で脱いでるんですか?」

この変態騎士は少女の体つきではない

レティ「ほら、私も負けてない」

腹部を露出して、イーサン以上に割れた腹筋を自慢してくる、変態なところは変わらないがギャップが凄い。

ラフィア「レティさんもすごい」

こいつらはいつまでも筋肉自慢をやってる

イーサン「私の負けです」

ラフィア「そんな話より今は捜索中ですよ」

筋肉の話になると競い合うこの2人、しばらく歩いた。

イーサン「あれは生徒ですか」

遠くの方に人が見える、他のパーティか?

レティ「じゃぁあそこまで競争」

ラフィア「私を巻き込まないでください」

イーサン「私が背負って行きます」

レティ「それはずるい」

ラフィア「競争はやめてください」

イーサン「ラフィアさんの言う通りです」

レティ「つまんない」

3人は遠くに見えた人のところまで行く事になった。

イーサン「やはり生徒でした」

さっそく声を掛ける

レティ「マシューを見ませんでしたか?」

生徒「見てませんよ」

ラフィア「他の人はどちらにいるのですか?」

生徒「こっちです」

数分後、他のパーティーに案内された。

拠点も質が違う

冒険者「ユリウスのところの生徒でしたよね」

イーサン「はい」

冒険者「俺はユリウスと同じパーティーのメンバーのラインハルト、あいつとは腐れ縁なんだ」

イーサン「ということは、剣聖レティリアの討伐をやったという冒険者なのですか?」

ラインハルト「どこでその話を?」

イーサン「レティリアさんの話になった時ユリウスさんが話してくださいました。」

ラインハルト「あいつ」

恥ずかしい話らしい。

ラフィア「ラインハルトさんはマシューを見ませんでしたか?」

ラインハルト「マシューてどんな感じの人?」

ラフィア「茶髪で細身の男です」

ラインハルト「その人がどうしたんですか?」

イーサン「今朝から失踪してまして、」

ラフィア「見つけたら拠点に戻るようにお伝えできないでしょうか?」

ラインハルト「同じような人がいたら、名前聞いて、マシューだったら拠点に戻るように言っておきます」

イーサン「助かります」

ラインハルト「この女の子は誰ですか?どっかであったような気がしますが、」

レティ「私はレティ」

ラインハルト「レティ、、、声も似てる」

レティ「ラインハルトさんは騎士ですか?」

ラインハルト「一応騎士です。」

冒険者兼騎士は意外と多い。

レティ「エルファルトの練兵場は使ってる?」

ラインハルト「よく使います」

レティ「私の親はそこの管理人、私もよくそこにいた」

ラインハルト「そうなんですね」

捜索中に関係ないことをダラダラと喋っているからマシューは未だに見つからない。

早く見つけないと、命に関わる事態になってしまうのは明白だった

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