なるほど、クリスティの有名な長編と少し似たパターンですね。
小学生の頃、横溝正史の捕物帳を読んでいて、その『クリスティーの有名な長編』と同じトリックに出くわした時には(あらかじめ横溝正史の随筆で「戦時中、推理小説は敵性小説として禁じられたので代わりとして捕物帳を書いていた」とか「クリスティの作品に感銘を受けて書いた捕物帳もある」とか読んでいたにもかかわらず)、「これパクリじゃん!」と思ったことがあります。でも、それは狭量な子供ゆえの感想であり、今ならば「パクリではなく、定番パターンの一つ」と思えるに違いない、と改めて感じました。
爆破作業の話を伏線にしたのは見事でしたね。
第三話のラストで「彼に倒木のことを伝えた方はいますか?」とあったので、彼は意図的に殺された、というのはわかっていましたが、あの時点で、なぜか私は探偵を疑ってしまいました。
あらためて第二話を読み直してみると、探偵だけはありえない、と理解して自分のポンコツぶりに驚愕。それぞれの証言は一人称だから「真実とは限らない」ですけど、探偵の行動だけは三人称で書かれているから、そこに嘘があったらそれこそアンフェアになってしまうのですよね。
作者からの返信
より多くの人にミステリーの魅力を感じてもらいたい、その思いがあるので、奇をてらったものではなく王道ともいえるパターンにしてみました。山奥の洋館、クローズドサークルといった設定も同様です。
ミステリー好きの方には物足りなかったかと思いますが、狙い通りに多くの方に楽しんでもらえたので、これはこれで良しと考えています。
トリック自体がややアンフェアなので、地の文や伏線にはアンフェアな所が無いように気をつけたつもりです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
冒頭に舞台設定が丁寧に記されていて、情景を想像しやすかったです。事件を起こした理由、物語の着地点に癖がなくすっきりしていたので、ミステリー初心者には読みやすく共感できるものだと思いました。
物語内だけであれば特に問題はないのですが、登場人物達の人生には第四話の続きがあるのだと考えてしまうと……やはり白川がスマホで過去の記事を見せたのが疑問に感じてしまいます。警察の事情聴取により全員に動機があったことがバレる――というのは抜きにしろ、わざわざ赤嶺、横山の身元が割れる事件記事を探偵に見せることはないかなと。赤嶺夫妻は「管理人」と記されていたので、物語では偽名を使っていたとも考えられますが、探偵を招いてまで騙るほどの危険を犯すメリットが思いつきませんでした。
作者からの返信
【以下、ネタバレあり】
コメントを頂き、ありがとうございました。
この作品を書くきっかけとなったのは「ミステリーには多くの人を引き付ける魅力があるはず。もっと気軽に読めるミステリーがあれば……」との思いです。ミステリーをあまり読んだことがないという方に、分かりやすく魅力を伝えることを意識したので、その点については意図が伝わったかなと感じました。
ご指摘の点については、まさにおっしゃる通りだと思います。実は、当初この部分はなかったのですが、そうすると動機づけが弱くなる。長編であれば、捜査の段階で徐々に明らかとなる事実として描くことも出来ますが、短編として纏めるうえで追加しました。
もう少し、上手く持って行く方法があったかもしれません。その辺りは、今後の課題として意識してみます。
もう一つ、彼らの目的は「真実を明らかにすること」だったので、自分たちの犯行が明らかになることを心のどこかで願っていた部分もある、そういう思いもありました。
書き手としては、このような意見を頂けることはとてもありがたいと思っています。あらためて、ありがとうございました。
4話目でそうきたか!と思いました。
短編ながらもしっかりミステリー。そしてやっぱり探偵は探偵ですね。
最後にしっかり出てきて、物語をきちんと終わらせてくれました。
面白かったです!
作者からの返信
とても嬉しいコメントを頂き、励みになります。(^^♪
名探偵と設定したからには、きっちり最後は〆てもらいました。
7000文字でここまでのドラマを描けるとは、お見事です!(^^
ミステリーは普段読まないものですから、三話目まで「なるほどー」と素直に読んでいて、四話目で「ふぇっ!?」となりました。
どんな動機でも、やってしまえば罪。それでも彼ら彼女らは幾らかでも、救われたのでしょうか……。
ありがとうございました!
作者からの返信
早速読んで頂き、ありがとうございました。
はとりさんにそう言って頂けると、素直にうれしいし自信になります。(^^♪
ミステリーに普段触れていない方へ、その魅力を知って欲しいと思って書いたので、少しでも伝わったかなと。
最後に残ったのはどんな思いなのか……切なく、むなしい、そんな気がします。
☆まで頂き、ありがとうございました。<(_ _)>
なーるほどー( ̄□ ̄;)!!
今回は容疑者も多く、一人づつの証言をみくらべるのに時間がかかりました。なのに矛盾点もなく、あっさりしてると思ったら!
ここから、本当の推理劇ですね。
でも、この複数人の証言を覆すのって大変そう……わたしの頭は、そこでバーン!するのですがσ(^_^;)?
鬼編集長が控えているから、下手なミステリーは書けません……( ̄▽ ̄;)
作者からの返信
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ちょっとアンフェアかなぁと思いつつ、「何が真実か」に着目すればと考えて書いてみました。
ここカクヨムでの需要は少ないのだろうけれど、何とかミステリーを広めていきたい、知ってほしいと思うんですけどね……微力すぎて(^^;)
犬神家の続き、期待しています( ̄ー ̄)ニヤリ
流々(るる)様、はじめまして。「どんでん返しの里」へのご寄稿、ありがとうございました。
すみません!第3話の途中で読めてしまいました。丸田探偵が真実を見抜いていたことも含めて想像通りの結末になりました。折角お寄せ下さったのに、予め、どんでん返しがありますよ、という企画でしたので、流々(るる)様のように本格ミステリーを書かれる作者様にとってはいかにも酷な状況でした。本当に申し訳ありません。
作者からの返信
友末さま、コメントありがとうございます。
出来るだけフェアに=注意して読めば結末にたどり着く、それがミステリーだと思っています。奇をてらったものではないので、読み手が途中で分かったと言うことは、書き手として的確な表現だったと超ポジティブに捉えました。(笑)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。