自由気ままに快適にの姿勢がとても楽しい

本作の主人公は元の世界での不遇から「自由気まま」であることを望み、異世界転移直後の無人島生活の経験から「快適な生活」を重視しており、観光のためにあちこちを飛び回って、精霊や王権を司る精霊樹の枝等の特別なものを集めたり、一段も二段も上の生活環境を整えるために、トイレの配管に始まって、冷暖房の魔道具を作ったりとやりたい放題です。

ですが、やりたい放題の中に他者への蔑みや優越感を持った視線がなく、それでいて自身への劣等感で鬱々とした感情もない、生活そのものを楽しむスタイルがとても清々しく、同時に振り回される周りの大人達が胃を痛めつつも、主人公への思いやりがちゃんとある姿勢がとても楽しい作品です。

冒険者としての生活、南国の小島の領主としての生活、人気のない精霊からもらったチートハウスでの生活、そのすべてで楽しく生きる主人公の活躍をこれからも楽しみにしております。