歌とダンスと天才たち

自分で幸せになる力

　防弾少年団（BTS）の愉快なメンバー、V（ブイ）の話。

　移動車の中でVがひとり音楽会をやっている姿を見て、彼は幸せそうに無邪気に笑ってるのがいちばん好きだなぁとしみじみ思った次第。グループのヴィジュアルを代表するにふさわしく、真面目にきれいな顔をして、現実感ない神秘さを醸し出しているのも好きだけど。

　他の人の目なんてまったく関係なく、心から夢中になって楽しむことこそ人生最大の幸福なのかもなって思ったのだ。

　コンテンツの中に幸せがあるんじゃなくて、自分の姿勢の中に幸せを見つけていくことが大事なんじゃないのかなって。

　世界のどこかに必ず自分を最高に幸せにしてくれるコンテンツがあるわけじゃなくて、どこにでもあるような今の日常の中で最高に幸せになれる力こそが、結局いちばん確実に人生を堪能する方法なんじゃないのかなって、心底楽しそうに歌って踊るVを見ていて感じたのだよ。

　ごくごく当たり前の、自由に身動きできない限られた空間の、100日同じことやってるような移動車の中でも、人目なんてぶっ飛ぶくらいにVは幸せになることができる。これってすごいことじゃない？

　「みんな変な目で見てるよ（笑）」ってツッコめる、いっしょに楽しみつつも己を見失わない最年少ジョングクの冷静な客観視も大好きだけど、おそらくそれは私にはちょっと過剰に備わっている気がする。だからこそいろいろためらってしまうのかもと。

　私も何かに夢中になることで、自分の世界にどっぷり浸って幸せになってもいいのかもしれない。他のだれにも当たり前ではなくっても。たとえだれひとり追いつけなくっても。

　私を楽しむことこそが、私の人生を堪能する道なんだろうと思った話。

参考動画（YouTube）

[BANGTAN BOMB] V's trot medley on the move to MV shooting place - BTS (방탄소년단)