短歌練習帳

青い向日葵

夕紅とレモン味 ※

 

 夏空の夕紅ゆうくれないのピンク色

 綿あめみたい 雲を指さす



 夕方はもう涼しいねと言いながら

 見上げる空は燃えるくれない



 タピオカもレモンも流行りは今更と

 ドリンク片手に君が微笑む



 無意識に選んでしまうレモン味

 君が消えない一人の休日



 過ぎてゆく夏を見送る帰り道

 初めて触れた君の手のひら



 伸びる影 夕紅の坂道を

 並んで行けば 薫る秋風



 陽の落ちる時刻が少し早いねと

 不満気に言う君が愛しい



 別れ際 明日もまたねと手を振れば

 名残惜しげに影が重なる



 燃える空 燃える心に映るあか

 君の瞳に映し出されて



 いつの日か忘れられない時になる

 レモンの味の甘い夕暮れ

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