第53話 衝撃

その言葉に思わず、自分の顔が土砂崩れのようになっているのを自覚していた。

「だから、新島村さんは、ボーリング🎳で頑張らなくてもいいのよ。ボーリング🎳は、平政さんと五十いそちゃんに任せて、我々は応援団で頑張ればいいのよ」

今『我々?』って言いませんでしたか?そもそも我々って何?『YOUとME?』またもや服部がやり手婆あみたいにニヤリ😁と笑った。

思わず勢いよく、『参加します!』と手を挙げそうになった。それもノー天気に明るく元気に横断歩道を渡る小学生のように。やるじゃないか!寸前の所で止める事ができた。


「まずチームを組んだメンバー同士は、昼食時の応援合戦があるからその練習をしないと」

「えっ?練習するの?ボーリング🎳の練習じゃなくて?」

新島村は、五十川に会えるなら、理由は何でもよかった。これからは、ボーリング🎳であれ、応援団の練習であれ、これからは五十川に何度も会えるのだ。


しかし、何を考えているんだ?おい、彼女は小谷と付き合っているんだぞ。この変態!まして東谷理事長の娘だというじゃないか!


「ここの2チームの応援団長が五十川さんだからね。応援団自身が、どの応援📣グループが良かったか審査する側になるからね。一番良かった応援団には金一封が貰えるから、審査員も自分たちのグループをあからさまに贔屓することも含めてるから。そう言った意味での各施設での審査員だからね」

服部が、そう言ってニヤついた。

「応援ってどんな感じなんですか?」


「各応援団は、歌を歌ったり、踊ったり何でもありよ。ボーリング🎳で、優勝したグループには金💰一封が出るから熱くなるわね。また応援団でも、優勝🏆が狙えて金💰一封のチャンスがあるわ。そして夕方からのカラオケ🎤大会でしょう?そこにも各施設の役職者が審査員をして、優勝者には金💰一封が貰えるのよ。都合3回そのチャンスがあるのよね」

「そっかあ、五十川さんが応援団長になるのか」

「何か、嬉しそうやね」 

「嬉しいというか、頑張らなくてはあかんのかな?」

そう言うと、服部と思わず目👀と目👀が合った。

「頑張るって?」

『ま、ま、マズイ!』

心の声が思わず漏れてもうたあ!

「ボーリング🎳が得意じゃないからさ、応援団で頑張ろうと。それに、わ、若い子がやるから、何か頑張らないとという意味でやる気が湧いて来たなと思っただけですよ」

必死の言い訳発動中!

「何から怪しいなあ。ホンマにそれだけか?あんたは、私と同じグループやで」

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