第17話運命

「さぁどうぞ」

家に入るととても広い客間に通された。

「まぁ、座って。えっと君はミズキ君だね。よろしく」

「あ、よろしくお願いします。」

正直状況が掴めないミズキは1人、とまどっていた。

「それで?なんで私たちに近ずいたの?」

ミューは、いつもとは違う口調で問う。

「まぁまぁ、怒るなって。兄が妹を心配するのは、不思議なことじゃないだろ?」

(兄!?)

「お、お兄さんなんですか??」

今日1の驚きだ。

「そうさ、俺はミューの兄、リョーだよ。」

(え、それがなんでここに?いや、なんでアオが怯えて?隷属されてるよな?ん??)

混乱が隠せないミズキを見てリョーが、

「何も話していないようだねミュー」

「それが?悪いの?」

挑発的なミューに対してとても穏やかでおっとりした様子のリョー。

「可哀想だろ君の奴隷では無いのか。ただ従えてるだけ、随分面白いな、」

そう笑いながらミズキを見る。

「あの、一体.......」

「話してあげよう。」

ミューを見ると下を向きとても不満げな様子だった。

「俺らはね、奴隷商の一族なんだよ。俺の父も奴隷商だったんだ。父が死んで俺が家業を継いだ。無論愛しのミューにも手伝ってもらう予定だったんだよ?てか、ミュー可愛すぎない?ね?可愛いよね?あ、ちゃうちゃうだけど、ミューは、家出をしてな、姿を消したんだよ。それで.......」

リョーの話は、途中途中ミューへの兄妹愛?的なので脱線しながらだったので分かりにくかったが、話を要約するとだいたいこんな感じだった。

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