解説と推薦文


令和元年


真実哲学省 夏の推薦図書

少女詩集「神様なんて大キライ」

著者 山本ユメ子


「解説」

真実哲学省 大臣 陸奥宗光(全て自称)


この一冊を読み終えて、ユメ子の詩はユメ子だと思った。

彼女の詩は死の匂いがする。

死ぬ日を宣告された自分が、今日をどう生きるべきか。そんな気持ちをリアルに想像させてくれる。


「死という不確かなものが必ずやってくる」


それは人類の永遠の命題である。

それ故に人は争い傷つき、神を求め、問うのであろう。


「生とは、自分とは何か?」


その正体を、探偵のように探っているのがユメ子の世界だ。

現実世界の構造、物質世界の本性、徹底した人間への非讃歌。

生存の手段への矛盾、本能の否定、神の作ったルールに、理性的に反論をする。


「果たして神の意図は?」


それらの正体に、ユメ子の感性は挑む。

それは悲観的なことではない。

それはネクラなことではない。

それは人の生の可能性を、妨害するものを破壊しようとする、あがき。

悪あがき、かも知れない。しかし、それこそが、ここ五千年に人類が哲学、科学、芸術という形で、求め表現してきたものではなかろうか。


千年後、もし人類が、死の秘密を解き明かした時、どう生きているのか? 

世界はどんな形をしているのか?

そんな未来の社会を考えると、楽しみである。


私は大臣です。他人のお金を頂いて、生活しています。私利私欲ではなく、国民の幸福のために働く聖職者であることを忘れません。


そして、日本国の真の独立。

東アジアの平和、そして人類の積年の願い「世界平和」

学生時代はそんな願いを夢見て、勉学に励んでおりました。

この詩集を読んで、そんな青い気持ちを思い出しました。


令和元年 八月 陸奥宗光(全て自称)








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