一夜に走るキリトリセン。

暑い日の草刈りから始まる本作。
主人公の心にずっと残り続ける後悔。会話から、回想から、少しずつ明かされていく過去。
そしてやってくる「一夜のキリトリセン」。思いを吐き出すシーンは胸に迫るものがあり、心が震えました。

キリトリセンは何を乗せて、どこへ行くのか。見送る人と見送られる人、それぞれの気持ちが重なり合う瞬間がとても美しく描かれています。
少し不思議で、気持ちがあたたかくなるファンタジーです。

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