第9話

日曜日。

昨日もフィーネちゃんに宮下先輩の話をしてフィーネちゃんが興味をもってくれて話を促してきた。フィーネちゃんが楽しそうにしていたのでよかった。

8時に起き朝食を作る。

スマホから好きな曲が流れてきた。

スマホを取り、操作して耳に近づける。 

「もしもし。おはよう、早いね」

「もしもし。おはよう、そうかな。こう君、買い物行かない。暇でさ」

いつもより声が低い武人だ。

「いいけど、何かあった」

「いいや、何もないよ」

声がいつも通りになっていく。

「10時にイオンで。いい。武人」

「分かった。10時にな」

通話が切れた。

朝食を食べ終わる。

部屋に戻り、服を着替え家を出る。

自転車に跨がりイオンに向かう。

風が気持ちいい。

イオンに着くと駐輪場に置き、入る。


10時になり、武人がきた。

「妹とケンカしたのか、武人」

手を振り、いやいやと否定する武人。

「部活なんだ。今日も。可愛い妹といれないんだ」

この通り武人は超がつくほどのシスコンだ。中二の萌衣(めい)という妹を溺愛していて、いつでも妹とイチャイチャするぐらいで彼女をつくるより妹と仲良くするのが最優先らしい。

「はあ...そういうことか。どこに行く」

「本屋に行こう、こう君」

本屋で文庫本を買い、新刊のコーナーで立ち読みした。

スタバで飲み物を買い飲む。

「今日はありがとう。こう君、楽しかったよ」

「昨日宮下先輩がデートに誘ってきたんだ」

「それはよかったじゃないか」

「宮下先輩と付き合えば」

「付き合うのは無理だよ、妹がいるからね」


4時まで買い物をして解散した。

武人の瞳に映るのは萌衣だけらしい。

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