第28話 カッコ良かったS君___

カッコ良かったS君___






きらきらした実話です。




⚫野池で金魚釣り


小4の時、田舎に転校した。


その小学校の行事に「金魚釣り大会」があった。


タワシはうぐいで「釣り上げる快感」を知って居るので、はりきって居た。コンビを組んだのは、お家の事情で、もてそうなスペックなのに、もてないS君だった。


バク釣なタワシは3匹。S君は釣り上げた1匹を内心我儘なタワシにくれた。


風が吹いた。




⚫いきなり高校生


そんなエピソードを記憶の中にしまいつつ。


存在しない漫画研究会という部活の事が、やるせなく、音楽ではなく専攻を美術にした。高校生のタワシ。


授業の成績は「下手くそ」で、漫画家になりたいタワシはめげていた。


そんな授業の中。


S君が授業中に美術の女性教師に中学校のプールで、一緒に「夜泳ぐ」事を提案していた。




⚫夜泳ぐさかな達


外斜視のタワシは、ソフトボール等と違う楽な個人種目の水泳は大好きだった。


私は単純に泳ぎたかったのだが、幸せそうに教師を口説くS君の邪魔はしたくなかったし、「まぜて」もらう勇気も無かった。


深夜、星空に冷たい水の中で、遊ぶのは楽しいだけじゃないだろうと、Hな想像を多少した。

顔は赤面する。




⚫それと別に


ソレが触発されたのかもしれない、コミケであのアニメのパロディが書きたく、イメージしていた作品を、オリジナルに見える形にしてみる。


戦火の中の軍人である女子校生とクラスの委員長が、真夜中のプールで無断で、制服を脱ぎ、裸で泳ぎ、疲れた時、軍人である女子校生が、クラスの委員長の胸を、むぎゅッと握る。

委員長は頬を赤らめる。軍人である女子校生は無表情のまま。




(ヲワリ)




という本家から「書くな」と、怒られたお話なので、この辺りで終らせてもらいます。




⚫リーマンの頃の私


そしてタワシは私になり・・・


職場の街に引っ越した温泉プールの会員となり、タイムオーバーになるまでひたすら泳ぎ続けた。


お金のモとを取りたかったのと、がむしゃらに泳ぎたかったのと、ダイエットと漫画の取材との三+一剣作戦だった。


露出の少ないダイバースーツを彷彿させる綺麗な水着で、出来ないバタフライにチャレンジしてたら、誰かに声をかけられた。

知らない男の人だった。




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