第8話 もし

山本「あのさあ…」




他二人「うん」





山本「もし、俺が溺れてたら」






「どーする?」



他二人「…」



山本「なあ」


「どーする?」


「どないする?」



長谷川「ヘルパーを呼びます」


山本「…ヘルパーってなに?」


長谷川「ヘルパー知らんの?」


山本「せやねん」



長谷川「ヘルパーってゆーのは~」


「ヘルプパートタイマー」


山本「ヘルプパートタイマー!?」


「なんやそれ」


長谷川「ヘルプパートタイマーってゆーのは~」


「溺れている山本をヘルプしてくれるパートのおばはんのことや」


山本「そーなん!?」


「ヘルパー呼んでくれるねや」


「ありがとう」



「でもそのヘルパーが近くにおらんねん」



「どーする?」



長谷川「タクシーを呼びます」


山本「タクシー!?」


「タクシー…ってなに?」


長谷川「タクシー知らんの?」


山本「せやねん」


長谷川「タクシーってゆーのは~」


「卓越シーや」


山本「卓越シー!?」


「卓越シーってなんや?」


長谷川「卓越シーってゆーのは~」


「シー、すなわち海に対して卓越しとる存在のことや」


「だから溺れている山本をすぐさま助けてくれるっていうワケなんや」


山本「なるほどね」



「でも」


「海じゃないねん」


「川やねん」


「シーじゃないねん」


「卓越シーおらんねん」


「どーする?」



長谷川「そんときは」


「アラフォーを呼びます」


山本「アラフォー!?」


「アラフォー…ってなに?」


長谷川「アラフォー知らんの?」


山本「せやねん」



長谷川「アラフォーってゆーのは~」


「アラブ・フォーエバー」


山本「アラブ・フォーエバー!?」


「なんやそれ」


長谷川「アラブ・フォーエバーってゆーのは~」


「アラブ首長国連邦よ永遠に」


「って唱えることで信仰しているキリストが現れて山本を救ってくれるんや」


山本「そーなん?」


「つまりキリスト呼んでくれるねや」


「ありがとう」


長谷川「ええよ」



山本「でも俺キリスト教徒やなくてスペシャルオッケイ教徒やから」


「きっとキリストは俺を助けてくれへんねん」



「どーする?」



長谷川「そんときは」


「ハマダーを呼びます」


山本「ハマダー!?」


「ハマダー…ってなに?」


長谷川「ハマダー知らんの?」


山本「うんこれに関してはホンマに知らん」


長谷川「ハマダーってゆーのは~」


「主にスカジャンに古着のジーパンを身につけたおっさんのことや」


山本「泳げんのそのおっさん?」


長谷川「まあーたぶん無理ちゃうかな」


山本「俺が溺れてる時になんでそんなおっさん呼ぶの?」


「もうすぐ死ぬー言うてんのに」


長谷川「呼ぶだけええがな」


山本「ありがとう」


「さすが長谷川」



「じゃあ」



「森口は?」



「森口は俺が溺れてたら」




「どーする?」




森口「んーとねー…」










「マジ卍」


終わり
























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