木は歌う

目を閉じて耳を澄ます


ざわざわ ざわざわ

木々のざわめきが響く


その木々のざわめきに

僕は何かを聞きたくなった


「ここに素敵なものは無いかい?」


小さな木は大きな声で答える

「大きな熊が眠ってるよ」

「何処かにきのこが生えたよ」


素敵だけれど探しているものじゃない


僕は困ってしまった


大きな木が僕を見て答えた

「僕らの歌う歌をよく聴いて」


探しものが見つかるかも知れない

僕はみんなの歌を聴く事にした


そよ風の音が聴こえてくる

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