どんぐりを探して

木枯らしの靴を履いて空の上へ

冷たい風は優しく吹き抜ける


段々と遠くへ飛んで行く


「ここで下に降りよう」

子どもは言った


そこはとても静かな森の中

辺りは紅葉に溢れている


「秋を探すならどんぐりを探して」

子どもは囁いた


「どんなどんぐりを探すの?」

僕は子どもに訊いてみた


何も聞こえない

そこにいるのは僕一人


風は木々の中を抜けていく

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