第10話・けれど、初恋にはなれなかった

 「……ケダモノ……」


 どれほどの時間が経ったのだろう。


 ただ、ようやく……そう、本当に『ようやく』というくらいに長く深く。


 甘くて濃密な情事の気怠い余韻に身も心も溺れ合っていた二人がある程度落ち着き、あの狂おしいまでの熱が引き始めた頃合いで、沙希はポツリと呟いた。


 「……確かに……確かによ……。私が誘って、私が煽って、私がさせた感は否めないけどさ……」


 そう苦笑いする沙希の浴衣はものの見事にほとんど剥かれ、首筋やら乳房やら何何やら、啓次が夢中になって吸いついた跡が体中にバラまかれていた。


 「なにこのキスアトの数!?なにあの容赦の無さ!?なにその『やったった』みたいな満ち足りた顔!?」


 「ご、ごめん……」


 「私、生粋の処女と書いて生娘なんですけど!私、こわかったんですけど!!私、感じすぎなんですけど!!!」


 「……はい、返す言葉もないです……」


 とゆーか最後のはサキ姉の匙加減だろ、と思いながらも、実際にやり過ぎたという自覚があった啓次はただただ恐縮するばかりだった。


 「ったく……乱暴したとか言ってビービー泣いてたくせに、とんだ性獣なんだから……。あのまま流されてたら、あやうく私の初体験は獣姦になるとこだったじゃない」


 「……ごめんね、サキ姉。……けど、ホントにサキ姉が可愛くって」


 「っっっ!!素で可愛いとかっ!……言うなぁ……もぉ……」


 「だって可愛いんだもんサキ姉。さっきも今も、いや、昔からずっとなのかな」


 「そんな恥ずかしいセリフ、真顔で言うなぁ……ばかぁ……」


 ブツクサと啓次を責めたてるような物言いをする沙希。


 それでも寝そべる彼の腕を枕に、トロンとした瞳と紅潮した頬そのままにピッタリと体を寄せ、所産なく啓次の乳首や腹筋を指でいじくる仕草に、どうせ照れ隠しからくる悪態なのだろうことは啓次もよくよく理解していた。


 ―― ああ、好きだなぁ ――

 

 啓次の偽らざる思いだった。


 この一か月間。


 啓次の頭の中に一番居座り続けたのは、間違いなく沙希だった。


 なんでも溜め込み気質の啓次がむしろ自分から進んで溜め込み、毎日悩み、考え、思い、描き続けたのは、間違いなく結城沙希という厳しくて男勝りで凛々しくて、けれど美しくて優しくて可愛らしい、幼馴染の女の子だった。


 そして改めて顔を合わせ、昔のように夏祭りを一緒に歩き、抱き合い、体を求めあって、啓次は自分の沙希への想いに確信を持った。


 だからこそ伝えなければならない。


 隠して、胡麻化して、目を逸らしていてはいけない。


 沙希への真っ直ぐな恋心を。

 

 そして……それに並走するように、こちらも沙希への想いと負けないくらい愚直で強い想いが、今もなお内に燃え盛っていることを。


 「……まぁこれだけ求められたら、女として悪い気はしないんだけど」


 なんてことはない子供のママゴトのような関係を定めてしまったがために、二人はこの瞬間を迎えるまでにどれほどの遠回りをしてきただろう?


 啓次にとって、沙希はどこまでいっても『姉』であった。


 誰よりも、本物の家族よりも近い距離で寄り添う『姉』だった。


 だからこそ、すぐ隣で、本当に日々を重ねるごとに美しく成長していく、少女から一人前の女へと変わっていく沙希の魅力が、啓次の目にはまったく入ることはなかった。


 沙希にとって、啓次はとっくに一人の『男』であった。


 誰よりも、本当の家族といるよりも長い時間一緒にいたい大好きで大好きでたまらない『男』だった。


 だから一緒にいた。


 放っておけない、守らなければならない、そんな母性本能を幼心にもくすぐられて構いだしたというのに。


 基本やっぱり気弱でヘタレで情けないことこの上ないというのに。


 背が伸び、筋肉がつき、声が低く重くなり、だけど変わらず優しくて、要所要所で今みたいに妙に男前でドキドキさせられて、いつの間にか恋をしていて……。

 

 日々を重ねるごとに逞しく成長していく、男の子から一丁前に男へと変わっていく啓次のことばかり、沙希はずっと見ていた。


 たとえ恋人にはなれなくとも、

 いつか誰か他の人に啓次が取られてしまっても、

 

 『女』として見られなくても、

 『姉』としてしか見られなくても、


 自分は一生、死ぬまで啓次のことを見ていたいと思っていた。


 「……啓次の癖にナマイキ……」


 「またガキ大将のテンプレみたいなことを……」


 「……好きよ、啓次」


 唐突な告白だった。


 照れ隠しのつもりなのか、前置きに憎まれ口を叩く辺りが実に沙希らしい愛の告白だった。


 気持ちに気づいていたとはいえ、やはり面と向かって好きだと言われると、照れくさいやら嬉しいやら、啓次の心は否が応でも打ち震えた。


 「……ちゅ……大好き……大好きだよ、啓次ぃ」


 「ん……サキ姉……僕は……僕も……」

 

 「ダメ」


 そう言って真里は、たった今ついばむような軽いキスをした啓次の唇に人差し指を添えて黙らせた。


 「……いいんだよ、啓次」


 「いや、いいって……サキ姉……」


 「いいの。……ぜんぶ、わかってるから。何年あんたのお姉ちゃんやってると思ってるの?あんたの考えてることなんて、ぜーんぶお見通し」


 見透かされていた。


 愛おしかった。

 愛したかった。


 公園での一件以来、沙希の啓次に対する真っすぐな想いに気づいて以来、


 出会って初めて彼女のことをキチンと異性として意識し始めた。


 そしてあれやこれや、昔の思い出から現在の彼女が置かれている状況についてまで脳ミソ一杯に想いを馳せ、うんうんと頭をひねらせているうち、ふと、心の隅のまた片隅の一角を永らく占拠し続けていたらしいとある感情に啓次は思い当たる。


 ……いや、正確にはようやく目を向け、見つけてあげたと言った方がいいだろうか。


 ―― ああ、僕はサキ姉のことがずっと好きだったんだ ――


 それは誰もが周知の一般常識、なんならこの世の理がすべて書かれたルールブックみたいなものがあったとして、当たり前のようにその末席を汚しているのではないかというくらい、その事実はごく自然に、ストンと啓次の胸になじんだ。


 とっくに恋に落ちていた。

 とっくに沙希に魅せられていた。


 ただ恋を知らなかった。

 ただ恋がわからなかった。


 気弱でヘタレで日々をどうにかこうにか生き抜くことだけで精一杯、


 自分ばかりを見続けてきたせいで、自分の気持ちに気が付かなかったという皮肉。


 巡莉という女性に出会って、恋に落ちて、初めて目線が外に向けられたことで初めて自分の内側にも意識が向いたという……初めて恋に落ちたことで初めからそこにあった恋に気づくことができたという皮肉。


 だからこれは……決して初恋ではない。


 あとからやってきた初恋のために、


 初じめての恋になりそこねてしまった恋心だ。


 「ぜんぶ、わかった上で、それでも私はあんたが好き。啓次のことが大好き。……だからそんな好きな人に、私はこんなにも体を許したの。とっても、と~っても恥ずかしかったけれど」


 「……サキ姉……」


 沙希は体を縮め、すっぽりと啓次の腕に包まれた。


 そんな彼女の羞恥で微かにわななく背中を、啓次は度もポンポン、ポンポンとしながら、沙希が落ち着くのを待つことにした。


 愛おしかった。

 愛していると言いたかった。


 その愛に嘘偽りは何もない。


 誰に憚る後ろめたいものは何一つ含まれてはいない。

 

 本物の愛だ。

 純粋な恋だ。


 姉のような彼女は決して姉ではない。

 弟のような彼は絶対に弟ではない。


 二人はただのどこにでもいる幼馴染の男女。


 何も自分で決められない弱気な啓次と、何もかも自分で決めてしまう強気な沙希。


 この先、それ以上の相手は見つけられないであろう最良の相性にして、最優の相棒。


 啓次はハッキリと沙希への想いを自覚した。

 沙希はハッキリと啓次に想いを伝えた。


 はれて両想い。


 このままハッピーエンドの幕を下ろし、末永く幸せに暮らしてめでたし、めでたしでいいではないか。


 そう、どこにでもいる幼馴染が繰り広げる、ドタバタとした日常とむず痒くなるような純愛の、そんな在り来たりなラブストーリーとして……。


 「……ねぇ、サキ姉?」


 「……んん?」


 「僕……サキ姉が好きだ」


 「……バカ……」


 啓次の腕の中で丸まっていた沙希の体が、幾分かこわばった。


 「……言わなくていいって言ったでしょ」


 「うん、ごめん。……でもさ、言いたいんだよ。やっぱり、サキ姉が好きなんだ、僕。……たぶん、けっこう前から」


 「……前って……どれくらい?」


 「わからないけど……ホントに小さい時からだと思う。ずっと気づかなかったけどさ」


 「……そっか」


 「それでさ……」


 「……ん?」


 「それで……巡莉さんのことも好きなんだ、やっぱり」


 「……うん」


 「サキ姉への好きと同じくらい……真面目に、本気に大好きなんだ、あの人のことが」

 

 「……そっか……」


 瞳に映る、自分の腕の中でキュッと握り込まれる沙希の手が語る彼女の心痛から、啓次は逃げなかった。


 まるで網膜に焼きつけようとするかのようにしっかりと。


 この光景を……愛しい人を、自分は今確かに意図して傷つけたのだという戒めを一生忘れないために、心へ深く刻み込むべく大きく目を見開いて、しっかりと見つめた。


 それまで胸を苛み、姉貴分に吐露するまであれほど苦悩していた兄嫁・巡莉への恋心。


 その想いの強さも真摯さも変わらず心に有り続けた。


 なんなら日に日に大きくなっていってさえいたかもしれない。


 女性らしい優雅な所作、コロコロと笑うどこか悪戯っぽい顔、染み入るようなしっとりとした声、安らぎを与える胸、妖艶に光る大きな瞳、白く細く自分の体を撫でまわした指先……。


 たかだか数日の軽い付き合いと、たった一夜限りの重厚な時間。


 それだけで抗いようもなく真っ逆さまに啓次は恋に落ち、まだその落下は底に着いてもいなかった。


 過ごした時間も語るべき思い出もない、それどころか気持ちも含め、相手のことは何一つとしてわからない。


 そのうえ、彼女は兄の嫁、義理の姉、他人のモノ。


 想いが報われる確率などほぼ皆無に等しい。


 かたや過ごした時間も思い出も豊富、気持ちどころか今では体の内側まで互いに知り尽くした、姉的であっても姉ではない、幼馴染の異性。


 想いを確かめ合ったもの同士。


 懸命な判断力を持った人間ならば、どちらの選択が正しいのか、もはや同じ天秤にかけるまでもなくわかり切ったことだろう。

 

 それでも、塚原啓次は決められない。


 生粋のヘタレであり、天性の受け身体質であり、優柔不断に気弱を着込んだようなこの男は決断しない。


 『どちらへの想いも等しく本気。どちらへの恋心も等しく真摯。どちらの女性にも同じだけ強く心を惹かれ、同じだけ強く愛している』と彼は言う。


 どれだけ言いつくろってみたところで、それを人はヘタレと呼び、優柔不断なスケコマシと称するのだろう。


 当の本人ですら心からそう思う。


 相変わらずの自分の不甲斐なさに、嫌気を通り越して軽蔑さえ覚える。


 それでは巡莉への気持ちを諦めて沙希とこのまま添い遂げるか?


 ――否。


 それでは沙希への気持ちを無視して巡莉への不実な恋を貫くか?


 ――否。


 それではいっそどちらの恋も投げ捨ててしまおうか?


 ――否、否、否。


 それでは……それでは……それでは……。


 数多の選択肢の奔流が、幾重にも折り重なって暴力的に啓次の頭へと押し寄せ、答えを迫る。


 それでは、

 それでは、

 

 さあ、さあ、さあ、さあ……。


 「……はぁ……」


 沙希の心底あきれ果てたというような大きなため息が、啓次の胸板をくすぐった。

 

 「だから言わなくていいって言ったのよ」


 「サキ姉?」


 「迷って悩んでそれでも答えが出なくって、だからもっと迷って悩んで考えて……別に大したこと考えてないのに、さもさも難しい思考労働中ですって感じに眉間にしわ寄せて……そんな顔させたくないから黙ってろって私は言ったの」


 「……だけどさ、サキね……」


 「そう、だけどあんたは言った。私のことが好きだって言ってくれた。それは私への好きが溢れて溢れてどうしようもなくて、言わずにはいられなかったってことね?」


 「……うん」


 「同時に……その溢れるくらいの私への気持ちとは別に、その義理のお姉さんへの好きも変わらずにある。……どうせあんたのことだから、そのことを黙ってるのは私へもお義姉さんへも不義理になるとでも思ったんでしょ?」


 「……そう……だね、うん」


 「はぁ……ホントばか、大バカ……」


 「……うん」


 「いい、啓次?」


 やおら体を離し、啓次の顔に覆いかぶさるようにして床に手をついた。その沙希の顔は、涙やヨダレの残滓がありつつも、昔からお馴染みの説教する『姉』モードになっており、啓次は経験によって刻み込まれた脊髄反射で寝ながらにして背筋をピンと伸ばした。


 「『あなたのことが大好きです。だけど他にも同じくらい好きな人がいるんです!』なんて愛の告白、された方の身になって考えてみなさい?どんなリアクションすればいいの?ねえ?」


 「……はい」


 「堂々と二股宣言されて、想いを計りにかけられて……。黙っているのは公平じゃないから正直に全部話しました、サキ姉には隠し事したくないんだってあんたは義侠心から言ったんでしょ?違う?」


 「はい……その通りです」


 「それって私からしてみれば単なるアンタの自己満足でしかない。私への想いも含めて、重くて押し潰されそうな心の荷物をただ降ろしたかっただけ……生真面目だとか不義理だとか正直でありたいとか、そういうのって往々にして他人の気持ちを何も考えない独りよがり、優しさや誠実さっていう皮を被った単なる悪徳なのよ」


 「……はい、すいません」


 「しかも、アンタの『好き』の中には何が入っていたのか、自覚はある?『だから僕と付き合って下さい』じゃない。『そーゆーわけだからこれからどうすればいいか一緒に考えて下さい』よ」


 「……それ……は」


 「いいえ、たぶん、アンタにそのつもりはないんでしょう。アンタはそんな風に誰かに頼ったり答えを委ねたりはしない。アホみたいに悩むくせにバカみたいに自分のことでは他人任せにはしない……基本、受動的で流されまくってるくせに、大事なことや自分の感情面のことになると途端に頑固になる、私の知る塚原啓次っていう男はそういう奴。それは私が一番よくわかってる。家族よりも友達よりも、アンタ自身よりも私の方がわかってる。絶対に」


 「……サキ姉」

 

 「わかってる私だからこそ、わかるの。啓次の声にならない声、救いにならない救いの声。だからこの『好き』の裏も私にはわかっちゃうの。わかっちゃって……わかりすぎちゃって……だから助けたくなる。昔からずっとしてるみたいに、迷い、悩み、苦しむアンタと一緒に考えて、答えに導いてあげたくなっちゃうの」


 「…………」


 「……だからさっきは、っていうか今もだけど……本当は『好き』って聞きたくはなかった。聞かなければ、その助けを呼ぶ声をずっと聞かなければ、このままズルズルと傍にいて、またいっぱいキスもして、ついにセックスなんかもしちゃったりして、なし崩し的に……啓次の心をすっかり私だけのものにして、もう他の女の入り込む余地なんて全然なくして、私だけに向いた『好き』を言ってもらって、私は泣いて、素直にオーケーは出さないけど結局は頷いて恋人になって……」


 「……うん」


 「そしていつか結婚して、子供をいっぱい作って、孫にもたくさん囲まれて、ひ孫にもわんさか恵まれて……それでギャーギャー、ワーワーって騒ぎながら幸せに暮らして、最後にはそろって老衰になって、手を繋ぎながら、最後の最後までお互いがお互いのことを見つめながら穏やかに、まったく同じ時間、同じタイミングで、子供や孫たちに最後まで二人は本当に仲良しだったねって笑われながら死んでいくの。……そう、するつもりだったの」


 「…………うん」


 「……ちょっと引いた?」


 「……正直……って、いたいいたいいたい!技名もない単なる絞めだけど本気で頸動脈絞めにこないで!!!ごめんごめんごめん!」


 「ホント、アンタ相手だとどうやったってシリアス展開は続かないわね……」


 「げほっ、げほっ……正直あまりの乙女さ加減に引いたけれど、同じくらい嬉しいことは嬉しかったよ……げほっ」


 「あーもーなんかぜんぶバカらしくなった」


 そして、沙希はバタリと体を倒し、乳房もショーツも何もかもを晒したまま大の字に床に横になった。


 「ちょ、サキ姉」


 「なによ?どうせあんた以外いないんだからいいでしょ?あ、ムラムラきても我慢しなさいね。私もうナニする体力なんて残ってないから。さっきみたいに無理矢理しても抵抗できないから襲いたいなら仕方がないけど、確実に死ぬわよ私。処女喪失と同時に、穏やかに天寿を全うする前に、孫やひ孫に見送られることもなく」


 「し、しないよ!」


 「……私ね、もう右目がほとんど見えないの」


 その告白もまた、唐突だった。


 啓次を荒々しい劣情の澱から正気へと引き戻した真っ白な眼帯。


 沙希自身、どこで言おうかタイミングを見計らっていたのだろう。


 話の流れを完全に無視した拍子ではあったが、その言葉自体は、事前に用意されていたように、彼女の唇から違和感なく紡がれた。


 ……そう、とても自然に。


 ともすれば、啓次を避け続けた一か月は。


 この瞬間に、この言葉を、この表情で伝えられるだけの心の準備を整えるために必要な時間だったのだと言わんばかりに。


 

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