第3話 懲罰

「号外!号外!号外ーぃ!」

「なんだ!なんだ!」

ブルスト王国のある港町では号外が撒かれていた、その内容は『クタル魔国、ユーラリカへ懲罰部隊を出航させる』だった。


ウラジオストク 1月17日

「?えーと、その懲罰艦隊というのは?」

「懲罰部隊というのは、大国以上の格付けがなされている国家の多くに編成されている部隊のことです。その任務は無礼なことをした国家に対して、懲罰、すなわち武力行使による外交を行うことです」

「それの部隊が我々を屈服させる為にやってくると」

「そういうことです」

「ふーむ」

ブルスト王国の使節はウラジオストクの同盟外交官の冷静ぶりに驚いていた。

会談後、モスクワでは

「クタルは艦隊を我々に差し向け、隷属させるつもりだそうだ」

「、、、緊急会議、海軍と空軍を招集せよ」

「ハッ」


「クタルは艦隊を我々に出発させている、スクリーンの黄色いの部分が例のブツだ。今回の議題はこいつらを出来るだけ手札を見せずにボコボコにする事だ、意見のある奴は?」

「砲を中心に攻撃するのはどうでしょう」

「砲の攻撃に合わせて潜水艦にも攻撃させよう」


その後、決まったことは

砲を中心に迎撃、潜水艦は砲撃のどさくさに紛れて攻撃する、となった。なお航空機は機密保持の理由でヘリコプターのみとなった。


クタル魔国懲罰艦隊side

「ふぅ、また哀れな国が増えたことだ」

懲罰艦隊の司令官はそう言って溜め息をついた。

「これで今年は90回目の出撃ですよ、そろそろ長期休暇がほしいです」

「そうだな、今度申請してみるか、列強会議も近いs」

ドガァァァン!

「なんだ!」

「て、敵襲!敵襲!」

「南80°!敵襲!」

「観測!敵の数は?」

「敵、おそらく45隻!」

「打てるか?」

「距離が遠すぎます!1kmは離れています!」

「何だと!?」


ユーラリカ艦隊side

「目標、此方の警告に反応なし」

「シーホークを戻せ、攻撃を開始する、全艦、砲撃用意」

「対水上戦闘用意「対水上戦闘用意」本艦の左75°「本艦隊の左75°」主砲撃ち方用意「主砲撃ち方用意」、、、撃ちー方始め!「撃ちー方始め!」

「撃ちー方始め!」

ドン!ドン!ドン!ドン!

「着弾10秒前!9!8!7!6!5!3!2!1!着弾!」


クタル魔国懲罰艦隊side

クタル懲罰艦隊は地獄の様相だった、1km先からの攻撃と結界が貫通されるという予想外の事態に艦隊は大混乱に陥っていたのだ。当初、350隻程あった艦艇は100隻程まで数を減らしており危険な状態だった。

「司令!どうしますか?」

「てっ、撤退だ!」

「よ、よいので?」

「こんな状態でどう戦えと言うのだ!?」


かくして、この海域での戦闘はユーラリカ艦隊の圧勝に終わった。

―――――――――――――――――――――――――――――――1500PVいええい!

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