蹂躙される民衆 - アーノルド「ピータールー序曲」 - 10分


 1968年に作曲されました。割とマイナーな曲ですね。


 これはピータールーの虐殺という、1819年にイギリスで起きた事件を題材とした一曲です。

 民衆が議会改革制度を求めて集まっていたのですが、それが軍隊に制圧されたのですね。この事件は労働運動と重ね合わせて語られているそう。


 さて始めは平和的な集会の様子が奏でられます。

 この何とも美しい旋律。その背後から……少しずつ……軍隊の足音が近づいてくる……!!

 ここの違和感が好きです。日常が壊される感じ。


 そして虐殺が始まります。すごい迫力。こわい!

 悪魔的な和音や打楽器の暴れっぷりが見事です。


 惨劇、そして民衆の嘆き。


 それが終わると、冒頭の平和的なメロディが戻ってきます。


 最後は民衆の不滅の魂の勝利を歌い上げる、堂々としたラストを迎えます。


 やはり現代音楽という感じで、ハーモニーの美しさやアンサンブルというよりは、もう、「ドンガラガッシャーン!」に特化した刺激的な曲だと思います。



 参考

 「ピータールー序曲」

 https://m.youtube.com/watch?v=_TqMwNhA3sI

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