丸飲み




溢れ出てくるものがある。

好きだったり、嫌いだったり、

言葉だったり、鼻歌だったり、

感情だったり、涙だったり、

血液だったり、汗だったり、

光だったり、闇だったり。


醜くて、止め処ない、そしてひどく美しいものたち。

生きている証。

それらのことを、わたしはとても愛おしいとおもう。

生きている証。


わたしが生きている、何よりの証。

ひとが其処に生きる、何よりの証。

全てそのひとがそのひとである証。


ひとは醜くて、止め処もない。

そしてやっぱり、美しいのだ。


わたしはそれらを、丸ごと愛している。

止め処ないものを、丸ごと愛している。



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