巣窟

褐色

日常

十七年間過ごしたこの街のこと

全く知らない


通学路を往復するだけの生活に飽きたから


道も分からない道を進んでみる


見知らぬ道路

見知らぬ木

見知らぬ家

見知らぬ空


どれも新鮮で身体が疼く


一度振り返ってみて気づく

「帰り道がわからない」


不安を消し去って

風を感じながら

自転車を漕いで

現実逃避

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