第37話

翌日。

昼食を食べ終わり、図書室に向かう。廊下を歩いていると前から汀銘君が歩いてきて目の前まできて、声をかける。

「昨日は本当にありがとう。手袋。昨日一緒に帰ってた子って誰なの...かなと思って」

「みたのか...幼馴染みの美緒、永川美緒なんだ。彼女は」

「てっきり、彼女と付き合っているのかと思った。よかった」

「つつ付き合ってなんかないよ。好きな人がいるんだ...」

汀銘君の最後の言葉が小さくて聞こえなかった。

それに付き合うって言葉に動揺したなぜなんだろう。

でもよかった、付き合ってなんかいなくて。

歩き出そうとしたら、汀銘君にとめられて帰る誘いを受けた。

「今日、一緒に帰らない」

「汀銘君がいいなら」

「じゃあ、放課後に」


図書室に着き、本を読み始めるが内容が入ってこない。放課後のことで。


午後の授業が終わり、放課後。

早く支度を済ませ、昇降口で汀銘君がくるのを待つ。

10分後。

息を切らせ、走ってきた。

「ごめん。待たせて。雨下さん」

「いいよ」

喫茶店に寄り、そこで話が弾んだ。永川美緒さんのことも話してくれた。

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