秋ひろがりず 2020/11/7


 11月7日土曜日午後7時より、すゑひろがりずの単独ライブ「秋ひろがりず」が開始されたので、私はそれを配信で見た。

 非常に個人的な話だが、その日が私の誕生日だった。単独ライブのお知らせを見た時にそれに気付いて、自分へのプレゼントのつもりで、チケットを購入した。


 ギターと三味線のかっこいい曲に、生の小鼓の音を合わせて、南條さんと三島さんが登場。センターマイクの前に立ち、いつものように「すゑひろがりずと申します!」の挨拶からスタート。

 今回は満席になったことを嬉しそうなお二人だが、夏ひろがりずの時にはすだれとかあったのに、今回はすっからかんなことに不満げ。後ろのモニターに、フリー素材の紅葉が散らしているだけだった。


 お忙しくて、バタバタと移動に次ぐ移動の中、今回の一時間が癒しになっているという三島さん。そんな中、M-1の結果が良かったーと胸を撫で下ろす。南條さんは、「去年の二回戦の八倍緊張した」と語るが、三島さんは「いつもと一緒」。南條さん、「たっちゃん、大きくなりまして」と感動気味。

 ネタに入る前に、今回のネタは、歌広場で出来たばっかりだという話。喫煙所で、三島さんは話しかけられたらしく、それが恥ずかしかったとか。


 そんな新ネタは、「Pぺえ」。最近テレビ局に呼んでもらえるようになった南條さんは、プロデューサことPぺえのテンションについていけないことがあるという。そこで、三島さんがPとなって、どう接するかを練習することに。

 テレビ局に入った南條さんの元へ、三島Pが「これはこれは、がりずのなんぜうではないか!」と言いながら現れる。三島Pは、「あっぱれ」を「ぱれあつ」、「ことぶき」を「ぶきこと」と言ってしまう、古いタイプのPだった。


 狂言風の言い回しを、三島さんは逆転させて言うので、南條さんが注釈しないと、殆ど何を言っているのか分からなくなってしまう。普通の狂言風に慣れている、ファン向けのネタなのかもしれない。

 ただ、かなりややこしいネタを急ピッチで覚えたので、三島さんが台詞をとちったところもあったのもご愛敬。


 その後に、フリートーク。「夏ひろがりず」でやった手紙のネタは、季節の挨拶が梅雨用だったので今回は見送ったことや、ABEMAで初めて三島さんがMCをやった話など。

 それから、感謝祭に出た話。長田さんが、ネタバトルでもないのに、チョコプラが有りネタをやったことをすゑひろがりずファンから攻撃されたことを、三島さんの陰謀だと言われたらしい。そこから、野田クリスタルさんが提言する「すべては三島の夢の中」の話になったけれど、自分たちが気に食わないからって、ファンが非難するのは品が無いのでやめましょう!


 そんな感謝祭、同じスタジオだったフワちゃんがカメラ止まっていても走り回っていた。みんなに話しかけたり、写真を撮ったりしていたフワちゃんだが、一人ぽつんとしている三島さんに、無言でグミを一つくれた。見ていた南條さん、「千とカオナシみたいだった」と。

 続けて、三島さんがみちょぱが結婚しているかどうかの問題を、一人だけ間違えてしまった小事件。三島さん、「ヤバい!」と思ってばれないようにと小さくなっていた。また、南條さんも南條さんで、番宣で今田さんから降られて鼓を叩くことになっていたのだが、本番では緊張しすぎて、芸歴で一番小さい「ポン」が出てしまったという。


 鼓の大切さが広がってきたので、以前のライブのハイテンションジェスチャーゲームで、南條さんが転んで鼓を壊してしまった時は、一笑いも起きなかったという。南條さんが必要以上に「予備あるので!」と言ったので余計にお客さんが心配させてしまい、一緒に出ていた野田さんもテンションが下がってしまった。

 その後、鼓を張り替えたのだが、その三日後になんとファンから、新しい鼓が送られてきたらしい。加えて、三島さん用にと買った鼓もあるので、南條さんは三つも鼓を持っている状態に。三島さんは、「R-1で鬼滅のあれできる」と、鼓の鬼となって会場をぐるんぐるん回そうと提案。


 沖縄の海に行った話。実は三島さん、日焼け止めでもかぶれてしまうので、海外の赤ちゃんがハイハイしているラベルの日焼け止めを使っているという。そんな三島さんだが、先程、バビロンのおーちゃんに肌がきれいになったと褒められたらしい。だが、そのおーちゃんは、テレビのオーディションで歯を折っている。

 ファンから美容グッズをもらうけれど、赤ちゃんマークはもらっていない。その流れで、ふんどし協会会長から、ふんどしが送られた話。ゴムで肌が荒れる人にはふんどしが向いている、おしゃれな水玉ふんどしがあると手紙にあったらしいが、三島さんが水玉ふんどしで壁舐めていたら気持ち悪いと南條さん。それに対して、笑いをとれるからって言いすぎだと三島さんからクレーム。


 ほら貝も届いていたので、南條さんの傘回しと三島さんのほら貝を組み合わせたら、スベってしまった。急遽、後々ほら貝を持ってきてそれをやることになったのだが、音響さんにどれくらいの音なのか尋ねられると、「ほら貝くらい」「口でやってみます」と三島さんは答えていた。

 この日に放送される、有田Pでは、みなみのしまのネタをやることになった。単独ライブで応援してくれた人の前でもスベったネタを、ニッポン放送局でやることになったので、見届けてほしいと。


 ここからはコーナーへ。最初は、「看板役者弁当お披露目の会」こと、キャラ弁対決。真夜中に作ったのを、スマホで動画を撮っているので、どこかでアップするらしい。ただ、配信の関係で、既存のキャラクターの弁当は出来なくなってしまったという、南條さんからお断りがあった。

 最初は、三島さんのお弁当。中身は、七福神の恵比寿さんののり弁。顔はチーズ、烏帽子とその横の鯛はカニカマを崩したもので作成。それに加えて、おかずがあり、タコさんとカニさんのウィンナー、ピンクの部分を市松模様に切ったかまぼこ、インゲン豆を薄い卵焼きで巻いたものと、非常に手が込んでいる。南條さんも感激して、テンションアップ。


 次に、南條さんのお弁当。中身は、妖怪壁舐めくんということで、三島さんが長ーい舌で弁当箱の縁を舐めているお弁当。着物は卵焼き、毛と目はひじき、鼻は大豆を組み合わせたもの、独特な色味の顔はじゃこ天だった。舌が長すぎて、縁によって千切れてしまっているのに対して、三島さん「死んでまう」。

 夜中の二時にこのお弁当が出来上がったのだが、それを見た南條さんの奥さんが、「扇子いるって」と一言。金色は無理だと諦めた南條さんだったが、それに対して三島さんが、「俺のこと、扇子で覚えてるの?」とちょっと悲しそう。


 判定はお客さんにしてもらうのだが、訊き方はどうしようかという相談を始めるお二人。三島さんは、子供に持たせるかオフィスで食べるならと提案するが、南條さんは「開けた時笑うけど、あんまり食べたくないのは?」と自分よりの提案を。

 結局、「子供に持たせるなら」と訊いてみて、一番拍手をもらった三島さんが勝利。だが、南條さん派も何人かいたので、その方々を指さしながら、「忘れませんから!」と南條さんが力強く宣言。


 二つ目のコーナーは、「まぜこぜ物真似遊戯」。指定された物真似だが、台詞はランダムで指定されて、その台詞しか言えない。ただ、伝わらなかったら、台詞のチェンジもあり。

 南條さんがフリーザのものまねで、「どうしたんだい? フグ田くん?」とそっくりに言うが、三島さんの最初の答えは「半沢直樹」。三島さんはアッコさんのものまねで「私の戦闘力は53万です」「こんばんは。福山雅治です」と頑張るが、中々伝わらず、ヒントを出してやっと当たった。最後に、南條さんがくまのプーさんにそっくりな声で「どんだけ~」と言うが、三島さんはプーさんが喋っているのを聞いたことないので、伝わらずにタイムアップしてしまった。


 最後のコーナーは、「記憶力おつかい」。楽屋や舞台裏にあるものを、自分の記憶力だけを頼りに、相方に持ってきてもらうというゲーム。指示は、「真っ直ぐに」「右に曲がって」というのは大丈夫だが、「黒いもの」と具体的なものはNG。

 一番目に指示を出すのは南條さんで、お題は「クマの置物」。スマホで電話をして、三島さんにぼんやりとした指示を出し、「それ!」と持ってきてもらったのは、白いヘルメットだった。


 二番目に指示を出すのは三島さんだが、スマホをマイクの前に、画面をカメラに見せないように電話をしてくださいと言われていたのだが、そのことをド忘れしてしまう。「こう? こう?」と、お客さんに教えてもらいながら、スマホをマイクの後ろで上下させて、南條さんも電話口で教えるのだが、最終的にスタッフに助けてもらった。

 南條さんが取ってきてもらうのは、「ジェラードン西本のパネル」。これは、ずっとあるものらしい。「左に十六歩」「屈んで」と、細かい指示を出して、南條さんも「いけた!」と手ごたえを感じたのだが、ガラガラと舞台上に運んできたのは、青いキャリーバック……貼られていたガムテープを見ると、そいつどいつの刺身さんの小道具だった。ちなみに答え合わせの時、三島さんが指示したところにあったのは、クマの置物だった。


 最後に、お二人から告知があって終了。終始、爆笑、微笑ましさ、関心ありの、楽しいライブだった。ちょくちょく、変な奇跡が起きるのも。

 誕生日にこのライブが見れて、最高だったなぁと、今も幸せな気持ちに浸ることができる。そして、翌日も何度も見て、頭の中で情景や言葉遣いを思い出せるほどになってしまった。


 だが、お二人が何度も言っていてけれど、本当に忙しくなったんだと思う。お体に気を付けて、テレビやYouTubeや舞台で、たくさん笑わせてほしいと、勝手ながら思う。

 もちろん私も、お二人の大活躍に振り落とされないようについていきたい、そんなことを思う単独ライブだった。












































 

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