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第42話 その時が来たら」への応援コメント

  • 全員生還! ちょっと心配しておりましたが、ライスフェルトが生きていてよかったです。肉体の人格が好きな身として、最後(じゃないかもですが)に精神と分かり合えたのも読んでいて安堵したところ。

    制御できない個性は個性じゃなくて野性。
    個人的にこのセリフ、大好きです。ライスフェルトもローザリッタも、自分の在り方を気にしてしまうのは人間だから。逆に自己の在り方を問えなくなれば、それは人間ではなく生物学上のヒトでしかない。ファムさんや肉体の人格は、ある意味純粋なヒトなのか。
    成程、だから自分は二人が好きだったのだなと勝手に納得。
    あ、リリアムは道を踏み外さなくても好きです。勿論ヴィオラとローザリッタも。あれ、みんな好きじゃん(オイ)

    もう最終章だったのではと思うぐらい濃密で、堪能させていただきました。
    次章はどんな敵が出てくるのか、何が起きるのか。楽しみにしております。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    書き始める段階では剣客ものらしく一章一殺を誓っていたのですが、蓋を開けてみれば全員無事。投稿してから、そんな誓いがあったことを思い出しました。

    私としては個性は尊重されるべきだと考えていますが、反面、個性だからって何でも許されてしまうのもどうかという思いがあります。個性的な生き方と非常識な生き方はまるで違います。あくまで社会の枠組みに収まるかどうかが基準ではないでしょうか。それを野性と称したのは韻を踏みたかったからですね。気に入って頂けたなら幸いです。

    最終回ではありませんが、ローザにとっては一番ハードな章だったのではないかと思います。次は軽めの話にしたいなと思ったり、思わなかったり。水着回とか。

  •  狼は羊として生きられない。羊は狼として生きられない。
     狼は狼として、羊は羊として生きるのが真っ当な幸せなんでしょうね。

     羊を守ることを目指すローザが、自身が狼であることを、ひとまず受け入れた。果たして羊と狼は共存できるのか……。

     ところで、ニホンオオカミも羊として生きられれば狩り尽くされずに済んだんでしょうかねえ。それとも、見た目が狼である以上は、結局見逃されることはなかったかもなあ。とか、不穏な行く末ばかり連想してしまうのは、自分が根っからのダーク脳なせいですね。

     余談ですが、自分は羊に憧れる狼や、狼を目指す羊に惹かれる性分で、だから、羊を守る狼や、狼に挑む羊の物語ばかり書いてる気がします。
     いや、「黄昏のIX・A」には狼として狼に挑んで、さらに死んでも狼続けてる狼しか居ないか……。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます。
    人間を襲う怪物は英雄に倒されますが、その英雄は人間によってひでぇ目に合わされるのが世の常。戦うための力を持つ狼たるローザリッタもまた、視点を変えれば羊を襲う害獣なのかもしれない。武力による解決がすべてではないと、この時の彼女は知る由もありません。

    ニホンオオカミの絶滅の一端は、明治時代の狼駆除政策が原因とも言われます。だとすれば、家畜被害や狂犬病を抜きにしても――たとえ羊として生きられたとしても、やはり滅びは避けられなかったのかも。
    あるいは、滅ぼすつもりはなくとも、加減を誤ったのは考え得る話。リョコウバトの逸話もそうですが、いつだって人間は行き過ぎた楽観主義で他の種を滅ぼしてしまうのですよね。

    IX・Aの登場人物たちは紛うことなき兵ども。
    まさに餓狼と呼ぶが相応しいかもしれません。