夏の夜の夢の秋の朝
夏は遠く後ろに
秋が扉を叩いて、ずかずかと乗り込んで来た
「夜が明けるよ」
と口笛を吹くと
秋の朝霧が朝顔みたくパンデミック的に
花開き空間を満たした
窓の隙間から蛇となった
舌を伸ばして足首を這う
多く、涼しい秋の空気は優しいけれど
朝の
冷たく接する
蛇は朝日に消えてしまう
太陽は顔を出さないまま
青い朝日が空を美しくして
街は海底のようになった
とても静かに音のない景色が流れる
空気に頭を冷まして
遠くを夢みる雲を見る
とても
背を水に光らした
砂糖を
それも鮮やかな甘さの
可笑しな白さの
幸せの砂糖を
西の空の切れ端が
虹のように色を
私は色鉛筆でこの街を塗る
濃い画用紙は縮こまる
駅に最初の電車が走り出す
音が
ひと気のない朝である
カーテンが風にふくらむ
そして逃げる、いらいらしたカーテンは
窓をぴしゃりと閉めた
ポットに入れた赤い紅茶から
熱熱のままカップに
眠たそうなビスケットと一緒に口にする
多分、草原のオオバコやクローバーは
びしょ濡れであろう
彼らは森で唄ってる
今朝のテーマはそれにしよう
少した朝食を
私は絵筆をとる
新しい季節には絵が多い
私はそれを待ち望む
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます