悲しき旅人

うるさい砂よ 一度くらいは泣きやんでくれ

そう視界をうばってもらっては 昨日とやらが見えて困るし

結局 後ろの人もいなくなったし

どうせ果たせないのなら 遊んでしまっていい

すっかり指は水になってしまったし

それに 気狂いじみた髪の毛だよ ほんとに

黒い黒い町だった

憂鬱の子どもはとても見てられなかったし

いてもいなくても一緒さ

意識的に動かすものとそうでないもの

好きなものと嫌なものがてれこになって

夜になると襲いかかってくる

犬みたいなやつさ

どうせ周りは変わらないのに

どうして僕ばかり重くなるのだろうか


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