第24話 タマ子10歳

 タマ子は10歳の誕生日を迎えた。盛大なパーティーが開かれ、友達であるノア、リュカ、ハリーも招待された。

 3人は集まりタマ子を囲んだ。


「タマ子様、おめでとう!」


 ハリーが1番先に声をかけた。遅れてノア。


「タマ子おめでとう!」


 そしてリュカ。


「タマ子ちゃんおめでとうございます」


「皆ありがとう!来てくれてとても嬉しいわ」


「タマ子様は大きくなったよねー、出会った時は本当に小さな女の子だったのに…」


「ハリー?いつまでタマ子様と呼ぶつもり?」


「あぁ、ついね!じゃ、やり直し!タマ子おめでとう!」


 そう言ってハリーは笑った。ハリーの笑顔を見て嬉しそうにタマ子も笑った。


 ハリーも20歳になり、益々鍛え上げられた身体は逞しくなっていた。


「そうだ!ハリーお願いがあるの」


「なんだい?」


「ノアはね、今は馬の世話をしているんだけど、本当は戦士になりたいの!どうにかならないかしら?」


 15歳になったノアをハリーは見つめた。


「ノアは鍛えられたいい身体をしているね」


「はい!仕事の後に毎日鍛えてますから!」


 ノアの目は輝いていた。


「剣の腕は?」


「いやー、剣は買えないし…持った事もないです」


「そりゃそうよね!ハリー、質問が悪いわ」


 タマ子が口を挟んだ。


「そうだったな!悪い!じゃ、明日訓練所に来てみるかい?少し腕を見てコントラタック隊に入隊できるか見るよ」


「本当ですか?!ありがとうございます!」


ノアはとても嬉しそうだった。


「私も行ってもいい?」


「もちろん!じゃ仕事が終わった夕方に」

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