手合わせ

なんだかんだ、犬は去り


一週間の戦いも終わったーーいや、もはや精神的にはボロボロもいいところなのだが



寮で、ギターを弾く鬼


そのあと、琵琶をてにしてーー源氏物語の一節を朗々とそらんじる


そして、風呂に行こうとする

「君か、、、新たな新人は」「はい」


小柄な老人である「ほぅ。たこ、か片方の手のほうにタコ、、、君は音楽をやっているのかな?」「はい、そうですけど」


「君の力試させてもらおう」--発頸である「がは」

一撃で倒れるーー身動きができない、呼吸ができない、立てない

「君は、武術の才能がないようだ」

根性論とか精神論とかではなく、本当に動かない

「そのままでは、風呂に行けないだろうでは」ひょいとっと軽くもたれ


風呂の中まで行くと投げ込まれるーー窒息する、なにせまだ体動かない

「おやおや、ふん」今度は別な男の人が、当て身からの袈裟固めを決める


そろそろ、意識が遠のいてきたーーー山から下りてきた後で疲労が取れてるわけではない

当て身で、少し残った空気を出し、袈裟固めで関節が痛く、、、さらにたとえ動けたとしてもぬけられないため


あ、、、だ、めだ、、、、、、し、、、、、、ぬ、、、、

「君は武術の才能がないようだね」

最後にそう聞こえた


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