第15話 パートナーストレッチ
林間学校、最終日。
早朝のテニスコート。
女湯を覗こうとしていたことを理沙に知られてしまい。
「この変態っ!? その腐った根性を叩き直してあげるわ」
そう怒鳴りつけるなり理沙は、一挙手一投足に教養を洗させており、続けざまにプロも顔負けの威力と美しさを併せ持つ芸術的な『ジャンピングサーブ』で責めてくる。
ジャンプする度にテニスウェアのスカートがヒラヒラと揺れ。
俺は手をクロスさせ、両手で顔をカードしながら
「斎藤さんのバスタオル姿は、めっちゃくっちゃエロかったな。
やっぱり生で見ると迫力が違うよな
だから俺は、後悔はしていない」
「姫川さん。
微力ながらアタシも協力します」
「ありがとうね、斎藤さん。
一緒にこの変態を倒しましょう」
「はい」
傍らでアシストする斎藤さんから受け取ったボールを高々と宙に放り上げ。
理沙はスラリとした低身長を弓なりに反らし、天にも届こうかというぐらい高々と跳び上がって、左手のラケットを渾身の力を込めて振り下ろす。
活発に動き回る理沙の白シャツは、うっすらと汗ばんで下につけたGカップのブラジャーの線が見た。
跳ね上がるたびに、ユラユラとマシュマロのように柔らかく、熟したメロンを彷彿とさせる大きな胸が上下に波打ち。
アスリートのように鍛え抜かれた体幹だが、女性らしい豊かな曲線描いている。
サラサラと靡く金色の髪からは、愛用しているリンスの香りに混じって、汗の匂いが漂ってくるな。
清涼感があって、微かに甘い感じが混じった匂いだな。
鼻腔をくすぐる甘酸っぱい乙女の体臭。
真っ白なミニスカートからムッチリと張りのある太ももはおろか。
時には高価なシルク生地のパンティーに覆われた美しいプリ
次々と撃ち込まれる球は、砲丸のごときスピードと破壊力で、俺めがけて一直線に飛んできた。
余裕ありげな微笑みを浮かべて
「その攻撃は、もう見切ったぜ」
反射神経と動体視力には自信があるんだよ。
飛んできたボールをすべてキャッチしてみる。
「うぎゃあああああああ」
はっきり言ってめっちゃくっちゃ痛い。
あまりの痛みに、のたうち回ってしまう。
絶対!? 良い子は真似しちゃだめだよ。
「これに懲りたらちゃんと許可を取りなさい。
いいわねぇ」
トドメの一撃とばかりに背中を思い切り踏みつけられ。
「ぎゃあああああああああああああああ」
テニスコートに悲痛な叫び声がこだました。
++++++++++++++++++++++
旅館のロビーに集まり準備体操を行っていた。
最初は手首から、そして
「いち、にぃ、さん、しぃ……」
ストレッチを続けながら俺は、ブルマ姿で柔軟をしている斎藤さんを目撃した。
「エロい目で見るな、ド変態」
無口で無表情で一見大人しそうに見える少女だが、その実かなり毒舌家だった。
新体操をやっているだけあって、カラダは驚くほど柔らかく、片足を抱え込み、Y字でバランスをしている。
ピチピチになった布地が股間部に際どく食い込んでいて、目のやり場に困った。
そして理沙はシュシュで髪をまとめ『ポニーテール』し、井上さんの方はカチューシャで髪をまとめ。
二人ともカラダのラインをこれでもかと強調する体操着姿で、やけに念入りなストレッチを行っているな。
片脚の膝を曲げて両手で抱え、オッパイ方へ引きつける運動や、まっすぐたち、片方の脚を後ろに曲げ、両手で
まさに運動前のウォーミングアップだな。
ストレッチには、
ちなみに運動後のストレッチには、使われた筋肉をほぐして疲労を和らげ、しなやかさを取り戻し、血液循環をよくして、疲労回復やリラックス効果などあるとか。
二人ともアスリートらしい引き締まった肉体との絶妙なバランスが、なんとも魅力的だな。
脚は左右に180度開脚され、爪先は上を向いていて、井上さんが理沙の背中を押している。
間接が外れそうなぐらい開いた大開脚だ。
もちろん、膝も上を向いているわけだから、お尻だけでカラダを支えているということになるな。
「姫川さんって、カラダ柔らかいですよね。
全体的に筋肉質なのに、まるで軟体生物みたいですよね。
触ってみてもいいですか」
「ええ、いいわよ」
理沙はゆっくりと立ち上がり、脚を蹴り上げるように180度ほど開く。
「ありがとうございます。
わぁ~~~。なにコレ? プニプニしてキモチいいわぁ。
こんな心地のいい太ももは初めです。
ふむふむ……股関節が柔らかいと、お尻がキュート引き締まるだけじゃなく、太ももにも効果があるですね」
理沙のスラリと伸びた太ももに、スポーツ用の分厚いハイソックスがピチッと食い込むふくらはぎ。
むっちりと脂肪の載った絶妙な腰回りのラインは、ハツラツした女性らしさを十分にアピールしていた。
「きゃあぁっ!? そこは……ダメっ!? くすぐったいってばぁ……きゃはははっ……」
百合だ。百合展開だ。
二人の間に火花が散っていなければ……微笑ましい光景なんだけどな。
その姿を見ただけで、胃がキリキリと痛み、悪寒が走った。
他の生徒たちは気楽にだべっているのに、あの二人だけは鬼のように真剣だ。
ちなみに『愛理沙ちゃん』は、昨日の疲れがでたのか。
体調を崩し、医務室で休んでいるみたいだな。
引きこもりのクセに無理するからだ。
「次はペアになって、『パートナーストレッチ』を行ってもらいます」
1人1人身長順にペアを組まされていた。
男も女もともにイヤそうな顔をしているな。
「はい。
全員ペアを組めましたね。
各自準備体操を始めてください」
女教師の声が響き。
俺は井上さんとペアを組むことになった。
「では、背中から伸ばしますか」
そう言って、井上さんは背中をくっつけて、腕も握ってきた。
「は、はい」
理沙のナイフのような鋭い視線を感じて俺は『しどろもどろ』に答えた。
「じゃあ、いきますよ」
一方、井上さんはまったく気にしたそぶりも見せずに俺のカラダを背負った。
女の背中は、無骨な男の背中と違って柔らかいな。
「次は神村君のばんですよ」
今度は俺が井上さんを背負う。
筋肉質のカラダが背中にのしかかる。
決して軽くはない。
けれど、ムキムキな男と組まされるよりは、嬉しい重さだった。
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