3/28 小説の書き方 feat.死に至る病

 突拍子もなく、富升的小説の書き方を垂れ流すよ!

 興味ない人は戻った方がいいよ!!

 あと、クソの役にも立たないから全部が全部参考しないでね!


 



 てぃんてぃてぃてぃてぃてぃてぃてぃってぃってぃー。


 はい。では今日は富升風小説の作り方をご紹介致します。

 

 まずは、コアとフレームをご用意します。

 コアとは、その物語のコア、目的やらなんやらです。クライマックスでもいいです。

 フレームとは、時代や世界観です。

 コア一つでフレームが違えば何通りの味付けも出来ますので、一番相性がいいフレームを考えるのが肝となります。


 まずは桃太郎を例に考えてみましょう。


 桃太郎はコアが鬼退治、フレームを世界観が日本、時代を昔に分けられます。

 では、少しフレームを変えてみましょう。


 例えば、フレームをAIが劇的発展を遂げた近未来にしてみましょう。

 コアは鬼退治。このフレームに合う鬼退治を考えます。

 ぱっと思いつくのはバグやウイルス。

 桃太郎が近未来にフレームを変えると、生活や生命維持を行うA Iを突如豹変させるバグやウイルスを退治するSFになりますよね?


 他にも、現代社会で恋愛ものにフレームをチェンジすれば、苛めっ子=鬼に虐められている女の子に惹かれながら、彼女を助け出す為に勇気を奮い出せる短編の恋愛とか。


 ヨーロッパ系の昔話で推理ならば鬼と呼ばれる嫌われ者が殺された。内心嬉しい人ばかりの表面の中で見えてくる鬼の必然性。一体、鬼を殺したのは誰なのか。な推理モノとか。


 フレームが違えば違うだけ物語もガラリと違ってくるんです。


 今回はそうですね。

 富升の本業である推理にしましょうか。


 コアは鬼退治。

 フレームは、産業革命後のヨーロッパ。


 コアとフレームはこれで決定。

 次はテーマです。

 細かく決めると、大テーマ、中テーマ、小テーマを用意するのがいいんですが、ちょっと面倒いので今回は大テーマだけを決めましょう。

 なんとなく世間に言いたい事とか、教訓とか、問いかけたいとことか。自分の中でひっかかってることをテーマにすると、わかりやすいかもです。

 取り敢えずは、そうですね。他人の嫌われ者が悪い人だとはわからない。かな。

 友達の嫌いな人は自分が嫌いな人だとは限らないじゃないですか。結局はよく知らず、噂だけで偏見をもったり色眼鏡で見てしまう。それら良くない事だなぁ。されたら嫌たなぁ。と、思ってましてね。

 それをテーマにしてみましょう。


 テーマをどこに置くかですが、基本、大テーマはコアと連動しています。

 そして、コアはクライマックスとエンディングに連動している。目的ですからね。

 なので、テーマは鬼退治に連動します。

 今回の連動は鬼は、悪い人ではなかったんですよー。にしましょう。


 続いて物語の各ポイントの配置です

 基本自分はジェットコースター型と言われる配置方法で物語を作っています。

 ここでは、ジェットコースターのポイントを書き出します。

 まずは、乗車場所。

 つまり、物語のスタート地。日常から入ります。

 基本一話は主人公がどんな人間でどんな日常を送ってきたのか、簡単に簡潔に分かり易く、書きます。

 今回は主人公は鬼バスターと呼ばれる凄腕の煙突掃除夫。出生には少し蟠りがあるものの、心優しいお爺さんお婆さんに育てられ金持ちでもないけれど、それなりに信頼され大きなお屋敷の大掃除に呼ばれる事も多く街の人に愛される青年です。

 でも、彼は正義感が強くあまりお金持ちが好きではなく、お金持ちに対しては態度が悪かったり、少し多めに金を踏んだくったりして恵まれない子供達の支援をしたり。そんな生活を粛々と送る若者の日常を手早く書きます。


 さて、次は。

 ジェットコースターに乗り込んで日常を進むと、大きな登りが目の前に!

 もう、後戻りはできないです。

 登りの入り口を設定しましょう。

 ジェットコースターの様に降りるまで戻れない。後戻りは出来ないターニングポイントを決めましょう。

 日常に連携していると、綺麗に登ります。

 例えば、自身の悪役令嬢を例に入れると、ローラは学園生活という日常を悪役令嬢、嫌われ令嬢としてスタート地に乗り込みました。

 学園を散策して、これから日常が続くぞ!

 って時に、もう後戻りが出来ない事件に巻き込まれます。

 それが、アリス嬢への薬物投与未遂事件。これを機に、好きな人を守る為彼女は日常を捨てざる得ない状況に追い込まれるのです。

 鬼退治殺人事件も同様に主人公が後戻りができない事件に巻き込まれます。

 探偵モノなら、スマートに依頼で。

 刑事物なら殺人事件発生で。

 素人巻き込み型ならば殺人犯の容疑が自分に降りかかってしまって、解けなければ自分が捕まってしまう等。

 今回は、そうですね。

 素人巻き込み型にしましょう。

 主人公は死体を発見してしまう第一人者で、その後容疑がかかり容疑者扱い。

 これなら、後戻りは出来ないですね。


 て、次。

 次はついにクライマックス。

 ジェットコースターで言うと、一番高い場所。これ以上は上がれない場所になります。

 乗り手のドキドキは最高潮。これから私、どうなっちゃうの!?と、落ちると分かっていても思ってしまう場所です。

 ここぞとばかりに一番盛り上がるポイントを置きましょう。

 ここでは様々な出会いと気付きに出会い、ついに青年は物語の真相に辿り着きます。推理小説では、犯人が誰だか主人公が確信を持てる所。少し大きな話なれば、主人公が犯人を追い詰めるポイントでしょうか?

 今回は、犯人を追い詰める所とします。

 貴方が犯人です。ピシッと決められれと作者はここで成仏します。因みに僕はクソ苦手です。


 さて、クライマックスの次には坂道です。でも、ただの下り坂ではない。

 急降下。物語が急速に収集されなければならない場所。

 追い詰められた犯人は何をするかわかりません。

 主人公を犯人に仕立て上げる為に反論したり、逆上したり。

 推理小説的には逆上よりも反論で言い負かされそうになるのが理想です。言い逃れの攻防戦を。


 次が最後です。

 ついに問題を回収し、終わらせなければ。

 ジェットコースターで言えばやっとホームに戻ってきて降りてくださいね。シートベルトを外してください。それに従い、やっといつもの日常に戻るポイントです。

 この主人公は見事事件を解決して日常に戻ります。

 いつも通りに、煙突掃除に精を出し、お爺さんお婆さんと時間を過ごしてスタート地点にいた頃と同じ日常を取り戻します。

 でも、スタート地点とひとつだけ違う所が。

 それをポイントとすると、書きやすいです。

 一回り人として大きくなったとか。偏見をなくした、とか。小さな事でもいいので、書くといいですよ。

 今回はそうですね。お金持ちに対して態度を変えなくなった、偏見を持たなくなった。恵まれない子への救い方を変えたぐらいにしましょう。


 さて、各ポイントができましたね?

 では、各ポイントのページ数割合を考えてみましょう。

 ここもジェットコースター型で考えるといいです。

 まず、初め。日常ですね。

 これが長々と続いたら飽きてくる人が多いと思います。

 なので、初めは少なめに。

 登り部分はドキドキワクワクの増幅器。ここが少ないと折角の頂上であるクライマックスも肩透かし。え、こんだけ?最悪高さすら分からず落ちてしまいます。なので、ここは、多めにとっておきましょう。

 下部分はやや少なめに。

 ずっと落ちてるだけでは途中で叫び疲れたり、ふと正気に戻り落ちてるだけじゃん。と、なる人も多いと思います。

 なので、気持ち少なめに書くとすっきりますよ。

 落下部分からの平坦。ホームへ向かう道は始めと同じです。

 ここが長くてもジェットコースターの怖さや楽しさへの余韻が損なわれる可能性があります。なので、ここも少なめに書きましょう。


 割合的には 初め:登り:下り:終わり を

 1:5:3:1がベストかなと個人的には思います。


 では、これに詰め込める事件を作りましょう。


 大まかに主人公に起きる事件を箇条書きで書いて行きます。

 ただ書き出しても良いのですが、良い事と悪い事に分けて作ると後々楽です。

 思いつくままでオッケー。一応ターニングの事件は省きます。

 主に作るのは、登りと降りの部分に使うので、日常は除外しても良いです。

 まずは、いい事。

・主人公を信じてくれる仲間が出来る

・逮捕されるまでの猶予が貰える

・隠れたダイイングメッセージを見つける

・心配したお婆さんが知恵を授けてくれる

・推理をみんなが聞いてくれる

 次に悪い事。

・犯人だと思っていた人物が無実

・殺されかける

・主人公に敵意を持っている人間が落とし入れようとする

・証拠を奪われる

・犯人が白を切る


 こんな感じ。

 次に優先度が低い順に良い悪いを交互にソートをしましょう。

 

 ↑優先度が低い

良 ・逮捕されるまでの猶予が貰える

悪 ・主人公に敵意を持っている人間が落としいれようとする

良 ・主人公を信じてくれる仲間が出来る

悪 ・殺されかける

良 ・心配したお婆さんが知恵を授けてくれる

悪 ・証拠を奪われる

良 ・隠れたダイイングメッセージを見つける

悪 ・犯人だと思っていた人物が無実

良 ・皆んなが推理を聞いてくれる

悪 ・犯人が白を切る

 ↓優先度が高い


 ちょっと物語っぽくなってきましたね。

 これを登り降りに配置します。

悪 ・犯人だと思っていた人物が無実

 ここから↑が登り。

 ここから下が降り。

良 ・皆んなが推理を聞いてくれる

 に事件を配置しました。

 各事件のページ数割合については、優先度が高いものにより多くページを振り分けていくのが基本ですが、個人的に低くても少しはページを多めに振りたいなど自分の感性を信じても良いです。正解はないので。


 さて、事件も出来て話も見えてきました。

 ここで、必要な登場人物を作っていきます。

 名前は、最後に決めるタイプなのでA男、B子等で最初は書きますが、今回は桃太郎なので名前も適当につけていましょう。


 まずは、主人公です。

 主人公

 モーモタ・ロウ 24歳 独身 男性

 煙突の掃除夫。親に教会の前に捨てられ、お爺さんお婆さんに拾われて育てられる。正義感が強く、弱気者を助け強気者を挫く。

 金持ちを嫌い、金持ちに対しては憎悪を燃やしだましてもいい対象だと思っている。


 本当は、履歴書とか書くといいんですけど、最低限の事を取り敢えず決めておきます。

 どんな過去があって、どんな人物なのか。それだけわかれば良いかなと個人的には思います。


 仲間

 ワン・ドッグダス 21歳 独身 男性

 主人公の仕事の相棒。寡黙だが、心に熱い情熱を燃やす男。

 年上の主人公よりも堅いがよく力持ち。


 トリィー・バード 32歳 既婚 男性

 被害者の屋敷に使える気難しそうな細身の執事。

 主人を心底敬愛しており、今回の事件に疑問を抱えていた。


 サルー 12歳 男の子

 窃盗を繰り返す貧困街の男の子。大人を信じていない。


 関係者

 オニーズ男爵 50歳 既婚 男

 被害者の金持ち。男爵。色々な人に恨みを買っていた金融業のキングと呼ばれた男。

 冷血で人を人とも思っていないギャングの様な取り立てが有名。

 でも本当は慈善家の一面を持ち、捨てられていたトリィーを引き取り執事まで教育した心優しい男。でも、優しいだけでは弱いものを守れないと知っている。


 モブズン 48歳 既婚 男

 オニーズの部下。オニーズの後継者であるが、自分より身分が低い人を小馬鹿にする態度を取る。


 モブニーナ 30歳 既婚 女

 オニーズの後妻。我儘三昧で、オニーズに隠れてモブロンと関係を持っていた。


 モブロン 22歳 独身 男

 オニーズの屋敷の庭師。モブニーナと付き合ってる。イケメン。借金があり小狡い。


 オニキス 18歳 独身 男

 オニーズと前妻の一人息子。弱気で体も弱く、数週間前にチンピラに絡まれて前歯がない。


 オニャー 雌猫

 オニーズの飼い猫。数日前から行方不明。


 こんなもんですかね。

 名前は適当ですよ。

 これで人物の特徴も出来たので、役割を当て嵌めて行きます。

 推理ものと言うと、トリックやらなんやらメンドくさい印象を受けますが、そんな人にはミスリード型のトリックをお勧めします。

 海外の推理ドラマで多く見かける方法です。※独断と偏見。


 ミスリード型は、ざっくり言うとこいつは絶対犯人!!っておもわせておいて、土壇場の証拠一つでまったく違う人物が実は犯人でした形式を言います。


 例えば、今回で言えば皆んな関係者は怪しいですよね。オニーズ男爵が死んでも息子以外は嬉しい状況なわけですから。

 例えば、モブロン。

 彼をミスリードの主としておきましょう。

 彼はお金に困っている。

 オニーズ男爵が死ねば、モブニーナと付き合え彼女からお金が堂々と貰えるわけです。うまくいけば、男爵の爵位も手に入る。

 ここに、オニーズ男爵がモブニーナとの関係に気づき彼を呼びつけて辞めさせようとした過去も追加しておくと、一気に彼は怪しくなるわけです。

 で、更に確信をつく為に彼が犯人になり得る要素をばら撒きます。大盤振る舞いです。

 例えば、男爵は後ろから殴られた事による脳挫傷。

 主人公のモーモタが男爵の死体を見つけた時には土が死体についていた。そうなると、庭師であるモブロンが一気に怪しくなりますね。

 それに加えて、自分も疑われてると焦ったモブリーナの差し出し。彼は、私と結婚するために男爵を殺すと言っていた。と言う証言。

 モブリーナは我儘三昧で男爵に隠れてしていたのは不倫だけではなく、賭博に通っていて、資金が底をついて来たので男爵の資産をこっそり取っていた。それがバレてしまうと、彼の死後でも妻としてその屋敷に居られなくならるからどうしても容疑者として上がる前にその秘密を人にバレてはならないと言う事情を付け加えると、彼女は一気にモブロン犯人説を押し出します。

 ぶっちゃけ、金パクったのもモブロンに擦りつけようとする彼女の思惑に主人公も惑わされてしまうわけです。

 モブロンもモブロンでこの屋敷の解雇を有耶無耶にしたい気持ちが強く、怪しい行動をし始めます。

 こりゃ、モブロンやんけ!と、誰もが思う場面を、クライマックス直前まで高めて、隠れたダイイングメッセージを主人公は見つけるのです。

 そこには、ラフレシアとの文字。

 一瞬、花?やっぱりモブロン?となりますが、ラフレシアは育て難い花として有名で、根、茎、葉がない花です。また、人ぐい花と言われていた背景があります。

 育て難い花。根茎葉がない。

 育て難い息子。歯がない。

 まあ、そんな感じで理由をつけて。

 そう、犯人はオニキスです。

 土があったのは、オニキスがオニャーの死体を埋めていたから。彼は弱いものに対して鬱憤を晴らす癖があり、それをオニーズ男爵に見つかり咎められていた。

 そして、その時に決定的な言葉を言われて頭に血が上り殺してしまったと言うわけです。

 そう。彼の心には鬼が住んでいたわけですよ。

 弱々しい誰もが弱者だと手を差し伸べなければならないと思う彼に。


 さて、ギミックはしっかり出来ました。

 次にプロットへ。

 プロットの書き方は上迄の話を踏まえて、要所要所を箇条書きに書いて行きます。自分は。

 粗筋描く人もいるので、プロットのやり方はここでは深く書きません。

 ザクザク掘り進めて、一本の線を作るのです。


 勿論、僕たちは主人公ではないので後戻りし放題です。ここであれ?と、思ったものは徹底的に潰します。

 順番も変えていいです。ここで試行錯誤を繰り返すのです。


 プロットが出来たら下書きをしましょう。


 自分は箇条書きを繋げて、足りない設定を補いつつ文章にしています。

 ここで、絶対入れておきたいセリフやら、動き、可能なら舞台脚本の様に書くのもいいかもしれないです。

 そんなことをして、漸く本文に取り掛かります。


 自分はですが、本文を書いているとどう繋げていいのか迷う所が多いです。

 その為、そういうものは下書きで徹底的に潰しておいてます。下書きを見ながら、小説にして行くんです。


 ここで、少年の心であるこっちの展開の方が面白いんじゃないの? と言う悪魔のささやきがたまに出て来ますが、下書きを徹底的書けばある程度抑えられます。それでも出て来てしまった時は本筋にもどせれるのか。フローチャートでいくと、この割り込み後どこに戻れるのか。を、考えて戻れない場合は無視。戻れる場合は二パターン書く様にしてます。

 因みに自分はその割り込み話を書いて本当に面白いって事は少ないです。

 そんなこんなで、鬼退治殺人推理小説が出来上がります。


 公募はいつもこんなことしてます。

 鬼退治殺人推理小説、ちょっと面白そうと思った方は是非自分も試しにフレームを変えた昔話に挑戦しては如何でしょうか?


 シンデレラ × SFとか、お勧めです。




 はい。突如始まった富升的小説の書き方は以上となります。

 何かさ、今日全てが大変だったんだよ。

 朝起きたら目の前でおねしょが展開されたり。

 絵本食われたり。

 朝ごはん投げられたり。

 予定が全部なくなったり。

 部屋掃除すると言われて逆に散らかったり。

 小説のプロットあげなきゃいけないのに、何もかけなくて気分転換にこんな事をしてみました。

 まあ、そこで思ったんですがね。




 結局何か書かないと死ぬ病気なんだなと改めて思いました。

 何も書きたくないのに何を長々と書いてるんでしょうね。本当に。

 死に至る病だろ、これ。

 

 

 

 

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