指定難病になったら、医療費助成申請をASAPで実行せよ!

 声を大にして言いたい。


「指定難病になったら、医療費助成申請をASAPで実行せよ!」


 ASAP = As Soon As Possible。 =出来る限り早く

 医療費助成制度=医療費のサポート


 指定難病になると、医療費助成制度というものに申請することができます。

 難病になって、さあ大変!という人たちに、日本国は医療費についてヘルプしてくれます。

 私は、今まで難病になったことがなかったので(多くの人がそうだと思いますが)、この制度をきちんと理解していませんでした。なので、出遅れたのです。

 申請後、お住いの都道府県の審査の結果、あなたは指定難病ですねと認定されると、月の医療費の自己負担金額に上限を設けてくれます。金額は、所得によって異なります。詳細は難病情報センターなどのHPで確認していただきたいのですが、2019年、7月現在、一番低額の負担は2,500円、一番高額で30,000円となっています。

 難病なんてやっかいなものになったところに、一筋の光が……!

 就業困難、かつ一生病気と付き合わなければいけない場合、こういう制度で医療費をおさえないと、病院に通うことすら出来なくなるかもしれないです。

 日本、凄い……!

 私は在米歴10年なのですが、数百万円の医療費請求書を受け取ってきたので、こういう日本の制度は本当に素晴らしいと思います。ありがたや、ありがたや……。

 しかしっ!

 制度と言うのは、万全になることはないようです。

 私は“仕組みの落とし穴”に落ちました。

 退院後に申請したので、入院中の入院費、治療費、検査費が対象外になってしまったのです。つまり、一番お金がかかった時の費用には、難病助成金が適応しなかったのです。

 何故かと言うと、対象期間は申請日から始まり、申請日前の費用については遡り請求できないからです。

 退院後に申請するのではなく、お医者様から指定難病ですと診断されたら、直ちに申請すべきでした。入院中で、頭はまわらず、体は動かずでも、即行で申請すべきでした。

 ただそうすると、もし最短で申請しても、色々な検査の結果難病と診断が下りた場合は、検査費用やその期間の入院費はカバーされない、ということになります。検査は、指定難病と診断される前の出来事なので。この理解で正しいか、病院の窓口で聞いてみたのですが、そうですね(苦笑)という反応でした。これは制度の落とし穴というか、不備なのでは、と考えてしまいます。このあたりはグレーな気もするので、もし申請が必要になった時には、医療機関に都度問い合わせた方が良いと思います。


 さて。

 再度声を大にして言います。


「指定難病になったら、医療費助成申請をASAPで実行せよ!」

 

 私は、難病の治療のために入院しており、認定されたからには、入院費諸々は遡り請求できるものと思っていました。下記、難病情報センターの指定難病患者への医療費助成制度のご案内からの抜粋です。色々な審査があるようで、申請後から交付まで数カ月かかるのはしょうがないですし、この審査やらペーパーワークの期間の医療費は遡り請求できるとのことなので、そこは問題ありませんね。

 しかし、あくまで助成金を申請した日を基準にしているので、まずは治療に集中して、あとで申請すればいいやと思っていると、申請前の諸々の費用は助成されずに終了。となります。

 

3.都道府県による医療受給者証の交付

(1)申請から医療受給者証が交付まで約3か月程度かかります。その間に指定医療機関においてかかった医療費は払戻し請求をすることができます

参考:http://www.nanbyou.or.jp/entry/5460 2019年7月5日 難病情報センター


 これは、患者本人以外(家族など)も申請できるそうです。実際私の場合も、実母が区の保健所に申請してくれました。なので、患者本人が入院中でも、病院で指定難病とわかったら、すぐに申請しましょう!ちなみに、自己判断では申請不可能です。診断書を添付しなければいけないですし、ちゃんと医療機関に難病と診断されてから申請してくださいね。

 こうやってまとめていると、まあそうだよね、とも思えるのですが、難病初心者なので、何もかもが手探りです。まずは指定難病とはなんぞやから始まり、難病センターなるものの存在や、助成制度があることを知り、徐々に理解を深めていく……という状況でした。かつ、病人なのであたりまえですが、頭も体も健常者のようには働きません。そんな中、申請に至りました。

 ちなみに、入院費諸々の数十万円が助成対象外と分かった時、私はどうしても納得がいかず、聞ける限りの場所で、本当に費用はカバーされないのか問い合わせましたが、皆、答えはNOでした。

 問い合わせた場所は、居住区の庁舎、保健所、難病センター、入院していた病院の会計窓口(異なる人3人)です。

 

 難病になんてなったことないし、病気でまともに動けもしないのに、そんなの知らないし、やっとられんわ!!

 というのが本音です。

 正当な医療費は払うべきですが、申請時期の早い遅いで負担金額が数十万円変わるとなると、なんとも腑に落ちないものです。納得というか諦めるのに、数カ月かかりました。

 誰も難病になんてなりたくありません。

 しかしなってしまった以上、治療して前に進むしかないのです。その過程でサポートしてもらえる制度があり、その対象ならば、正当にサポートされる方が良いです。

 ということで、今回このお話を書きました。

 私と同じ穴に落ちないために、少しでも役に立てれば幸いです。


<注意>

* 医療費助成制度の詳細は、各行政機関の最新の情報をご確認ください。

* あくまで私個人のケースなので、異なる場合があるかもしれません。

* これは2019年1月に申請したケースです。


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