日常は冒険だ! サラリーマンは現代に生きる冒険者

 サラリーマンの日常をファンタジーのフィルターを通して描いた物語が冒険と夢に満ちていました。

 主人公は名古屋のIT企業に勤める20代の独身男性。

 毎朝、転移ポータル(電車)でギルド(会社)に通い、モンスター(顧客)と戦闘(会議)をこなし、パーティ(プログラマーチーム)を率いてクエスト(案件)を達成する。

 ときとしてダンジョン(名古屋地下街)で迷ったり、氷結の呪文(仕様変更)に背筋を凍らせられたり、緊急クエスト(休日出勤)が発生したりと、度重なるトラブルや困難が襲いかかる。

 歴戦の冒険者(サラリーマン)である彼は、ピンチのときも慌てずポーション(缶コーヒー)で回復し、仲間との連携で乗り切る。過酷な一日を終えると魔女の館(スーパー)で購入したアイテム(値引きお惣菜)とエリクサー(ビール)で疲れを癒す。

 まさに冒険そのもの。むしろ女子高生とデートしたり、後輩の女子と旅行したりするところが一番のファンタジーかも。

 他とは一風変わった表現力で、ありふれた日常をハラハラ、ワクワクさせてくれます。

(新作紹介 カクヨム金のたまご/文=愛咲優詩)