第5話黒玄武の話

奴隷だった



黒い 亀の こくは、 朝も 昼も 夜も



働かされて 居た。




食べ物と 言えば



奴隷達が



別の場所で 作る、



本当ならば もう



腐っている ハズの



様なもの・・・。



ほんの 一握りの 大金持ちの 為に 働く、



こく達・・・・・。



本当は もう 怒り狂って、



その 一握りの 大金持ち供を



倒したい 気持ちだが



一握りの 大金持ち供は、



大量の 武器と



少し 多めの 金を



握り締めた



多くの 兵隊達を 買い 雇っている。



怒りのまま 狂い、



少しの 暴力を しようモノなら・・・



即刻の 逮捕と



斬首。



逃げ場も 僅かな、

楽しみも ほとんど 無い・・・。





ある時 奴隷である 一匹の こくは、



我慢ならぬと 地面を、



右腕で 叩き鳴らし 始めた・・・・・



他の 奴隷も 又、



悔しくて 堪らず、



左腕で 地面を、


叩き 始めた・・・・・。



ドン ドン ドン ドン ドン



ドン ドン ドン ドン ドン・・・・・。



すると



ずっと 遠方の 地下 深くまで



こく達の 怒りの 音が 響き



地下の 真っ黒い ナマズの



髭に 伝わった・・・・・・・。





ナマズの 竜丙りゅうへい・・・・・。



『これは いかんな・・・ 。



奴隷達が 限界に



キテイル・・・・・・。』




ピキ ピキ ピキ ・・・・・。



遠く 北の方で



大きな 地割れが、

ズドン。






沢山の



兵隊達が



一気に



亡くなった・・・・・。



兵の 住んでいた



地域を 地割れが、


襲った・・・・・。






亀の こく達は 知らず、



又 働かされ 続けて 居た・・・・・。



朝も 昼も 夜も 寝る間も無い・・・・・。



ある時 亀である こくは、



地面から 穴を 掘って、



奴隷からの 脱走を



試みた・・・・・。



そして、



地下へ



地下へ・・・・・。








すると 大きな 洞穴・・・・・。


その下の 真っ黒い 水辺に



光が



ほんの少しだけ 差し込み、



明るく なっていた・・・・・・。




その傍らに 水仙の 花が、



水辺に うつり 黄色く えていた・・・。




その 側の 水を




こくが、



ゴクゴク



飲んで いると



ナマズの 竜丙りゅうへい・・・。



ザバッ・・・ツ・・・。



こく・・・



俺と 一杯 やらんか・・・・・?』




こくは 頷き、




地球の 地下の 水面の 水仙の 畔で






小さな 宴会が 始まった・・・・・。



亀の こくと ナマズの 竜丙りゅうへい


交じり合う程の 酒を 飲み交わし



とうとう、



一体の 亀の様な 龍、玄武げんぶへと 変わっていった・・・・・。



玄武げんぶは 奴隷達の 悲しみの 音が 聞こえると、


一握りの 大金持ち供の 館の



地下深くへ、



耳から 煙を 出し 口から 真っ赤な 火を 吹き、



地上を めちゃくちゃに



荒らした・・・。




その 一帯には 黄色い 水仙の 花が 咲き、


その花達を 少しづつ 奴隷から 解放された 人々が


眺め、





「あぁ ここに 仙人が



降りたのだ・・・・」



と 口々に 伝えて いった・・・。



玄武げんぶと 成った こくは、



今で言う 地震の 様なものとなり、



神により 黒玄武こくげんぶと 名乗る様 命ぜられ、


北の方の 化身と なったので ありました・・・。



人々の 悲鳴が 聞こえると、



黒玄武こくげんぶは 怒り出し、



悪い支配者供を 倒すので ありました。





これは 古い 中国の 四つの 化身の 物語です。



北を 玄武、



南を 朱雀、



東を 青龍、



西を 白虎が 護る、

本当に 古い










物語です・・・・・。 終わり












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