第19話 はじまり。その7

「しかしダミオス大尉、彼らは民間人です·····」


 いいこと言ったぞペッパーさん!


「いや、大丈夫だ。」


 はぁ?いや、ダメだから·····


「そ、そう仰るのなら·····分かりました。」


 え?


発艦はっかん準備しておきます!」


 俺はビシッとダミオスさんに敬礼しCDCをあとにするペッパー隊員を唖然あぜんと眺めていた。


「さあ、急げ。ラノンお前も来い。」


 そう言ってダミオスさんはCDCから出ようとする。ラノンも何故か素直について行こうとした。


「まてまてまてまてまて、はあ?いや、はあ?」


 もう頭が痛い。脳のニューロン回路が焼き切れそうだ。違う意味でも俺はキレそうになっている。


「いや、まだ·····まだ、俺はわかります。でも、ラノンはおかしいでしょ!?」


 え?そんな顔をダミオスさんとラノンはする。


「いや、え?ラノンは民間人。まあ、俺も民間人ですけど·····じゃなくて!!おかしいでしょ、入隊経験も訓練もされてない、そんな人間を入れたらそれこそ殺られます。」


 ラノンが口を開いた。


「え?俺の方が操作上手かったやん。」


 ·····


「ゲームの事だろ!!馬鹿か?マジの馬鹿?ゲームと戦争は違う!!今から本物の戦争に行くんだぞ!?そんな、そんなゲームがたかが上手いくらいで·····」


 もう、ニューロン回路が焼き切れたみたいだった。


「いや、あれリアル志向のゲームだから。」


 ·····


「大丈夫だ。俺が全て責任を負う。」


 ダミオスさんはそう言って、もう何も言えなくなった俺の腕を引っ張った。




 ああ、死ぬのか·····俺。


 夢なのかな。これ。夢であってくれぇ。


 

そう願いながら俺は長い廊下をズンズン引っ張られて行った。


 ★ ★ ★


 どうも斑雪です!!

 1日で2本。さすがに疲れました笑

 まあ、今回は軽い感じだったのでサラサラっとノリで書いてます笑

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