10章、11章、12章、そしてエピローグと、最後まで読みました。
一体、作者はこの物語をどう畳むのだろうか?
そして、最後の竜騎士の旅と世界はどう関わるのだろうか?
そんな興味とともに、終わってしまう侘しさを感じながら、楽しませていただきました。
終わらせ方は、いろいろあっただろうと思いますが、きちんと納得しました。
例えそれが自分の期待したものと乖離したものであっても、作者の選択を尊重したいと思います。
それはあらゆる奇跡の行使を任されながら、結局ある小さな約束を守ること、そして竜とともに飛ぶことのみを願ったランスベルの選択を、読者が受け入れざるを得ないのと一緒です。
それにしても、そもそも竜たちは何を思ってファランティア王国に加護を与えたのでしょうか?
かの国は、竜の加護を受けた瞬間から、長い年月をかけて緩慢な死に向けて歩き出していたように思います。
エルフはアンサーラを残して彼方の世界へと去り、ドワーフもまた大地の門の向こうに去っていきそうな気がします。
人は新しい世界の主として、魔法も魔獣も存在しない世界で生きていくのでしょう。
王国はその新しい時代を迎えるための生贄だったのかもしれません。
ここまで何度も書いてきましたが、圧倒的な文章力、構成力、十分に練られた考証、どれを取っても一級品の作品でした。
このような素晴らしい作品を書いてくださった作者にただただ感謝するしかありません。
流行りのスタイルではありませんし、あまりに濃密で読む側の体力も削る作品ですが、最後まで読んで絶対に後悔することのない物語だと思います。
ありがとうございました。
作者からの返信
最後まで読んでいただき、また度々の感想ありがとうございました。
誤字等の指摘も大変助かりました。
作品中に散りばめた言葉の端々についても考えてくださったようで作者として冥利に尽きます。作者自ら解説してしまうのも駄目な気がしますので、最後はもう「ありがとうございました」としか言えません。
良くも悪くもお心に何か残せたなら幸いでございます。
ありがとうございました。
ふう…
読み終わった僕を、達成感と満足感が包み込んでくれます。
私がカクヨムに登録して半年の間に出会った作品の中で、間違い無く一番の名作ファンタジーでした。
これは私が出会ったファンタジー作品の中で、間違い無く映像化して欲しい作品のトップに位置します。
これは、また最初から読み返してお気に入りのシーンの挿絵を描きたくなりますね。
私の中で、間違いなく名作のひとつとなりました。
本当に有難うございました。
作者からの返信
こちらこそ、最後まで読んでいただきありがとうございました。
気に入ってもらえたなら、それにまさる喜びはありません。