第30話 次女の飲酒喫煙事件 2

 さてさて、次女にはしっかりと説教して話し合いをするつもりでした。


 ところが、次女は基本的に自分の両親は(特にパパ)チョロいと思っているようで

「もうすぐ20才じゃん!黙っててくれたら誰にもわかんないじゃん。皆んなお酒も飲んでるし煙草も吸ってるよ。早生れは損だなぁ。誰が2月に産んだの。私、4月に産まれたかったのに。そしたら後、3ヶ月しかないのに、2月生まれのせいで1年以上私だけ我慢だよ。

 あーあ、損だな。」

 と何を言っても言い返す始末です。


 仕方ないのでブチ切れさせていただきました。

 ま、夫に言ったようなことを次女にも言い、本気度を見せるために泣きながら説教です。

 パパはチョロいけれどママは適当にはやり過ごせないと思ったのか、反論せずに話を聞いてくれました。


 外出禁止3ヶ月は流石に揉めましたが、家事を手伝うことで1時間ずつ罰を減らすことで折り合いをつけました。


 未成年の飲酒喫煙を見逃すと親が犯罪者になってしまうこと、お店の人も未成年とわかっってお酒と煙草を販売すると犯罪になること、一緒にいる20才以上の友人にも迷惑がかかることなど説明しました。


 今まではかなり理解のある母親でしたので次女は戸惑っていました。

 いつも、「ママがママで良かった。他所のお母さんて無茶なことばっかり言うらしいよ。急にブチ切れたり、あれこれダメって言ったり面倒くさいよね。ママがママでラッキー!」


 と日頃言ってくれていましたがこの度のことで私はやり方を変えました。

「ママは間違っていました。甘すぎたせいで看護学校もすぐ辞めるって言うし課題や試験勉強をせずに遊びに行くし。次女ちゃんを信頼していたから次女ちゃん本人に任せていたけれど、信頼できないです。20才までは生活面の手伝いをさせてもらいます。」


 実は、「お弁当も自分で作るからママは遅く起きていいよ〜。」という子なんですが、

「お弁当も20才まではママが作ります。次女ちゃんはキチンと課題と試験勉強に取り組めるようにママは次女ちゃんが20才まではある程度生活管理します。」と決めました。


 お弁当はちょっと面倒くさいなって思いましたが可愛い娘の将来のために多分、学校に行っている限りは20才過ぎても作ってやるんだろなと思います。


 この話し合いには夫はいませんでした。すべて事後報告です。夫に口出しされたら面倒くさいので声をかけませんでした。

 でもね、台所で大きな声で話しているのに覗きもしないのですよ。


 話し合いが済んで夫に言いました。

「お酒は友達としか飲まないから家では飲まないと思う。

 だけど煙草は、家にあると吸いたくなるからパパも次女ちゃんが20才になるまで我慢して禁煙してくれないかな?」

 夫は

「なんでだよ?俺は20才過ぎてるじゃないか!」

 と驚いて言いました。

 私は

「ネットで親の在り方について調べたんだけど、子どもの禁煙は親が一緒にやめることで1番効果があるし、親としての姿勢を見せることが大事じゃない?たまには子育てに協力して欲しいんだけど。」


 夫は黙って動かなくなりました。

 しばらくして、物凄く暗い顔で

「俺はやめれるような人間じゃない。」

 とポツリと言いいました。


 わかっていましたとも。

「せめてベランダで吸ってくれない?匂いが入らないように窓を閉めて。それから部屋に吸いかけのタバコの箱やライターを置かないで。私は禁煙経験者だからわかるの。どんなことをしてでも見つけ出してこっそりと吸いたくなるから。」


 こんなことがあっても夜にお酒を飲んで間違えて台所の換気扇で吸うことがありました。

 換気扇で吸っても台所中に匂います。

 そういう時は次の日に言います。お酒を飲んでいる夫に話しかけたくありません。


 気だけ大きくなっている糞ですから。


          まだまだつづく

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