第6話 夫のクズぶり 1
二回目のデートだったかな?
セックスへのハードルの低さは育ち方に因ると思います。
私の一人暮らししているアパートに遊びに来てもらい、イチャイチャとしているとしたくなったのでしょう。
「何もしないからホテルに行こう。」という嘘っぽい誘い言葉に「えー?」とか答えながらホテルへ行き、いたしました。
その下手くそさといったら驚きでした。
顔が良過ぎてモテすぎて奉仕されまくった男には、テクニック等ないのです。
女は、出し入れすれば喜ぶと思い込んでいました。
それについては、別れる前に教えてあげたいと思いました。
何回目のデートだったか忘れましたが、夜景を見に少し高さのある地元の山頂へドライブに行った時のことです。
夜景を堪能して駐車場へ戻るとき足の悪い男性が杖をつきながら女性と歩いていました。とても初々しい二人で、お見合いの後のデートなのか、少し二人の間に距離があり照れながら歩いている様でした。
私は、「見て。お見合いかなぁ。恥ずかしそうでこっちまで照れるよ。」と夫に耳元で言いました。
すると夫は、男性の足を見て
「ラッキィ、フラれるわ。」と言いました。
これには驚きました。
「えっ?どういう意味?それは足が悪い人を見て優越感があるということ?」
「別に。深い意味はない。なんとなく。」
「もしかして、身体障害者を見下している?」
「いや、別に。」
「足の悪い人に人としての魅力がないと思ってる?」
「だっていやじゃん、身体障者とかと結婚するの。」
「自分がいやだからってラッキィという発言はしては駄目と思う。私は障害がある人には健常者にはない魅力がある人が多いと思っているよ。苦労もして生きてきたぶん、心の成長があると思う。」
「じゃ、今の無しね。」と言いました。
今、60代ですが、この話をすると
それは自分じゃない、あんたの記憶違い。
自分はそんなことを言う人間じゃない。
そうです。
本当は結婚して、子どもが生まれてからこの話をしたことがあるのですが、その時は
「自分は馬鹿だったから。」
と言っていました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます