なんでもアリな異世界は、なんだか楽しそうです!!

日向

1章.サバイバル編

プロローグ


 人が住む場所からは遠く離れた神界。

そこに住まう神々は…

ほとんど娯楽を持たない神々は、喧嘩をすることでその暇を誤魔化すのであった。


 神々の父たる創造神は、その状況に辟易へきえきし、子たる神々に一つのゲームの開始を宣言した。


『毎日毎日…… お前ら、うるさい!!!!

 お前らにゲームを提供してやる、参加するも良し、賭けの対象にするも良し』


 創造神が開始を宣言したゲームはこんな感じであった。

 ・創造神が趣味で創造した世界を舞台に1柱につき1人の転生者を送り込める。

 ・次の5つのルールが存在する。

  ①期限は100年とし、創造神をもっとも楽しませた神には褒章がでる。

  ②転生対象者には必ず転生の同意をとること。

  ③転生者には<技能>のうち3種類まで与えて良い。

  ④転生者には自分の加護を与えること。

  ⑤転生者への接触は最小限とし、行動を制限しないこと。


 ゲームについて簡単な説明を終えた創造神は高らかに宣言をする。


『さぁ、今からゲーム開始だ! せいぜい思考を巡らせて、我を楽しませよ!』


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ 


『そうは言うけどなぁ……

 お、こいつがいいんじゃないかな』


 とある神がとある世界を眺め、ぼやきながら一人の男を自分の前に召喚した。


「!!!!!」


『よっ! はじめまして♪』


「…… お前は誰だ? それにここはどこなんだ?」


『僕は神様♪

 ここは…… まぁ僕の部屋ってとこかな』


「はぁ……?

 俺は自分の部屋で酒を飲んでたはずなんだが?」


『そうだね!

 人生やり直したいとボヤいてる君を見つけたから、召喚してみたの♪』


「は???」


『要するに……

 異世界転生してみないかい?? ってことだよ』


 突然召喚された男は当然のごとく混乱したが、神を自称する男の最後の言葉が頭の中で繰り返された。


「異世界転生……

 別にいいぞ?」


 神は自身が召喚した男がアッサリ承諾したことに驚きつつ、ニヤリとした。


『その決断力いいねぇ♪

 じゃあ、ゲーム内容について説明するね』


 神はゲーム内容を説明し、<技能>と呼ばれる所謂スキルみたいなものを3つ選べと本を手渡した。

男は手渡された本をパラパラとめくり……

2時間ほどの時間をかけて3つを選んだ。

選んだものを聞いた神は不敵な笑みを浮かべながら、機嫌良さそうに言った。


『なかなか面白いもの選んだねぇ♪

 さて、これから転生させるけど、僕は基本的に傍観者だよ。

 だから、君の好きなように生きてみて』


 神がそう言い男が淡い光に包まれ、消えそうになった時、


『そうそう! 僕の名前はカオス。 空間を司る神だよ♪

 君には期待しているからね!』


 神がそういうと彼の意識は徐々に薄れていった。

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