第3話~異変の始まり~

久しぶりに学校に来た。


友達や野球部員が次々と現れ遥の事を気にしてくれて


「凹んでないでもっと早く来ればよかった」そう思った。


そして、昼休みに進路指導の先生から呼び出され。


先生の横に座るとため息をついた先生が頭を掻きながら


「折原、さっきな聖門女子高校から願書を送るからって電話があってな」


「本当ですか?」


「理由はどうであれ聖門女子・・受けるのか?」


「はい・・受けようと思っています」


「そしたら、今から受験まで休み無しで勉強しないと・・」


そして、ネットで高校ランク表を見せてくれた。


「え?Sランク・・」


「そう下からD、C、B、A、SのS・・」


「折原のランクが良く見積もってBとしたら・・もう分かるな」


「が、頑張ります・・」


「一応、担任と話して送れた分の補習と冬休みは返上と思った方がいいかもな」


「そんなにランクが高い学校だったなんて・・」


「知らんで受けるつもりだったんか・・聖門は逆推薦で有名だし連絡来たならまだチャンスはある、うちから聖門女子合格者が出たら本当にお祝い物だぞ」



そしてその日から猛勉強が始まるかと思われたが・・そんなに世の中甘くなかったが。


父からは合格したら好きなチームの年間チケットを買ってくれると言ってくれて、母からはその時着ていくユニホーム(ホーム&アウェイ)を買ってくれると言ってくれた。


遥の扱いには慣れている両親だった。



そして1ヶ月が過ぎた時に遥に朗報が来た・・なんと苦手の英語と社会が免除され試験は数学と国語と理科になり、無くなった教科の代わりに2週間指定された部活の合宿に参加する事になった。


参加時期は冬休みと重なり、合宿は2週間後からとなっていた。


そして合宿前のテストで受ける教科の点数が2割アップして免除された教科が3割ダウンしていた・・


そしてその結果見た進路指導の先生が


「折原、お前は分かりやすくていいな」


「ありがとうございます」


「いや、褒めてないから・・それと合宿の間に出来る様に担任と私で聖門対策問題集作るから」


「本当ですか?」


「ランクが高い学校は対策しないと難しいところがあるし、折原以外でもSランク受験者はいるからね」



合宿の1週間程前から毎日不特定な時間で腹痛と吐き気に襲われた。


父は「まさか・・」母は「お赤飯?」と意味不明な会話が飛び出し・・


横になり数時間するとその症状は収まっていった。


合宿前日、何故かこの日は腹痛と吐き気も無く何も起きなかった。

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