第4話 やんちゃ令嬢ガブリエル

 ガブリエルはまだ子どもだということで許されたイケメン貴族への股間蹴りあげ事件。しかし、ガブリエルはまた子ども扱いされたことを怒っている。ちなみに、この件で貴族の令嬢ガブリエルは、やんちゃ令嬢とひそひそと呼ばれるようになったそうな。

 そして、やんちゃ令嬢ガブリエルは自宅の館の一室で家族会議にかけられることとなった。

「ガブリエル? どうしてそんなことをしたの?」母親は強い口調で言った。

「……だって、私を子ども扱いするんだもん。お姉ちゃんとは一個しか年が違わないのに」ガブリエルが口答えをした。

「でもね? 姉の私が相手の人には謝っておいたからね?」エルモはなぜだか妹ガブリエルに優しく言った。

「はあ……、あなたたち? これ以上はこの家の評判を落とすことはしないでちょうだい!?」母親は声を荒くした。

 やんちゃ令嬢ガブリエルは部屋を飛び出した。姉エルモがあとを追った。ガブリエルは自分の部屋に入って枕に八つ当たりをしている。それを見た姉エルモはゆっくりと近づき優しくガブリエルを抱きしめた。

「大丈夫よ、ガブリエル? あなたは立派な令嬢だからね? 実は私はあの時、囲まれて話してウンザリしていたの」

「えっ?」ガブリエルはその言葉に驚いた。

 それから姉エルモは、妹ガブリエルの頭を優しく撫でた。

(エルモって優しいにも程があるよ……)

 そうやんちゃ令嬢ガブリエルが思ってちょっとは反省したのか、

「お姉ちゃん、ごめんなさい……」と小さな声で言った。

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