e11「インプット アウトプット」


 こんばんは、薮坂です。こちらは蒸し蒸しとした熱帯夜。天敵である蚊も元気なようで、今日だけで3発も被弾しています。

 そしてそろそろ梅雨も明けるころ。晴れた日の昼間は、陽射しが容赦ないですね。セミもやかましく鳴いていて、求めてないのに本格的な夏の到来を感じさせてくれます。


 お話の中では、こういった「夏」は大好きなのですが、現実の夏は厳しすぎてあまり好きにはなれません。まぁ、暑さを覚悟の上で外で遊ぶというのも、それはそれで楽しいのですけどね。ラフティングとかウェイクボードとか。びしょ濡れになって遊ぶというのは、大人になっても良いものです。


 と言うわけで、例年よりは少し遅れているのでしょうか? とにかく、本格的な夏がやって来ましたね。上にも書いたとおり、季節としてはとても好きだけど、現実ではあまり好きになれない「夏」です。

 夏っていろんなモチーフがあるじゃないですか。夏にしか出来ないこととか、夏ならではのこととか。例えば学生には「夏休み」がありますし、夏ならではと言えば「夏祭り」とか、その他にもたくさん「夏ならでは」がありますよね。


 密かに想いを寄せている異性と、お祭りにいく、だとか。

 この道をまっすぐ行けばどこまでいけるのか、原付に乗って試してみる、だとか。

 古めかしい宝の地図を手に入れて、うっかりそれを発掘しにいく、だとか。


 うーん、良いですよね。実に「夏」らしい。こういうお話にはやっぱり、夏が似合うと思うのです。いえ、私が単に夏休みを羨ましく思っているだけなのでしょうか。なんか、どれも既に書いたような気がしないでもないです。笑



 さてそんな夏を、皆さまどうお過ごしでしょうか。

 最近の私はと言いますと、ひたすら情報を、自身のスカスカな脳内にインプットする作業に勤しんでおります。と言いますのも前作、つまりリライト作である「憑かれやすい彼女」を除くと、4月ころから新しい話を全く書けていないからです。

 書きたい気持ちはむしろ以前より増しているのですが、忙しさにかまけて筆が止まったまま。由々しき事態というヤツです。


 これはしたり。何か書きたいと思いつつも時間が取れなくて書けない。

 それならば。ここは己が技術の研鑽に邁進するべきでは、ということで積んでいた本やマンガやweb小説など、空き時間を見つけては読んだりしています。いやその時間を書く時間に充てろよ、という話ももっともなのですが、物語のインプットって創作に大切だと思うのですよ。


 これは面白い! という物語に出会えたら新たな発想を得られることも多いですし、物語でなくとも自分が知らなかった知識などを得ることが出来れば、新たな着想に出会えることもあると思うのです。

 こうしていろんな情報をインプットして、頭の中でいろいろこねこねしていると、ふとやって来るんですね。怒涛のアウトプットの瞬間が。

 一流アスリートが持つという究極の集中状態、「ゾーン」みたいなヤツなのでしょうか。このままならどこまでだって書けるぜ! 走り出したペンは止まらない! そんな状態。


 これは本当にいつやって来るのかわからない。でもそこが、面白くもあり難しいところでもあるのだと思います。

 そして最近は。全くやって来ませんね。一体、どこにお隠れになってしまわれたのでしょうか。笑


 しかしインプットの作業は楽しくてしかたありません。私はゼロから物語を作れるほどの能力は持ち合わせていないので、やはり「名作に習う」ことが大切だと思っている人間です。

 こうしてインプットに勤しんで、読んだ物語に感銘を受けたり感動したりしていると。自分もこんなお話を書いてみたいと思って、初めて筆をとったあの頃を懐かしく感じますね。


 みなさんには、そんな「自分が物語を書こうと思った、きっかけになったお話」というのはありますか? いわば自分の創作の原点とも呼ぶべき物語が。



 ここから先は、書こうかどうか迷ったのですが。

 私は今から約19年くらい前に体験した、とあるゲームに大きな感銘を受けたことを、いまだに覚えています。

 それまでの自分は、いわゆる美少女が出てくるノベルゲームなんぞ物語ではないと考える、そんな本当につまらないヤツだったのですが。その固定観念を粉々に砕いてくれたのがその作品なのです。


 作品の名前は「AIR」。「key」というゲームブランドの名作ノベルゲームです。いわゆる「泣きゲー」と呼ばれるジャンルの礎を作ったと評されるゲームで、その後アニメ化もされている傑作です。


 そしてそのアニメ化を担当していたのが、先の事件で甚大な被害を受けた京都アニメーションなんですね。私は事件のニュースを見て、なんというか、筆舌に尽くし難いとはこういう気持ちなのかという思いになりました。単純に悲しいとか、そんなことは言えない、本当に言い表しようのない感情です。

 先の事件で、怪我を負われた方々の回復と、亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。


 夏が来るたびに思い出すんです。「AIR」という物語を。とても良い物語なんですよ。実に「夏」らしい、そんな物語なんです。

 と、ここまで書いていてやっぱり悲しくなってしまいました。ということですみません、今日はここまで。

 次回は最近インプットした、面白い作品の紹介にしようと思います。


 それでは、また。

 いつも、ありがとうございます。


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