序章

そうそう彼の働く雑貨屋というのは、アウトドア用品も取り扱っていれば、西洋のアンティークな食器から怪しげな人形まで実に様々な物を扱っていた。


私は今年で77歳を迎える翁だが、この店の面白い西洋の雑貨を観るのが楽しみでほぼ毎日ここへ遊びに来ている。もちろん彼と話すのが楽しみでもあった。


だが、そんな彼はもうこの店にはいない。というかこの世界にはいないのだ。彼の残した一冊の手書きのメモノート。このノートを私は夜に家で読むたびに彼の溢れる未来への情熱と、そして絶望感との戦いを感じながら、私は涙する。




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